祭の終幕と夢の開幕
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ポイントであり、そこにはついこの間、契約したばかりの走狗であるアリクイがいる。
契約した場所は風呂場だが、風呂場で契約というとシチュエーションに反応してしまうのはクラスの毒の影響だろうか。おそろしい。
冗談を考える程度には冷静になれたようだが、余裕は一切ない。
何故なら負傷の度合いについては細かくは解らないが、アリクイが怪我をしているという事実があるからだ。
不詳の原因は簡単な事であった。
先に背後から来る変な骸骨……一体、どんな残念があって残ったかかなり疑問で遺憾だがとりあえず気にせずに考えて、一応女王の盾符のメンバーの一人であるクリストファー・ハットンの奇襲を男子用の上着を犠牲にする事で避け、そして逃げようとした所に投げ槍が飛んできた。
問題はそれに対してぎりぎりに避けたのがいけなかった。
それが原因でアリクイはこのような負傷を得ている。
「くそ……!」
すまないとしか言いようがない。
このアリクイが一体どれくらい幼いか解らないし、走狗に自分の知っている常識ルールが通じるのかも少し謎だが、それでも間違いなくまだ親に頼って生きていた子供であった事だけは間違いない。
外の事なぞまだ何も理解できないに等しい小ささなのだろう。
それに思わず嘗て、母に甘えていた自分を想起し
「六十二年三組ーーー! 全員起立ーーーーデス!!」
唐突に地面から競り上がった白骨の群れに対処出来なくなる未来を得てしまった。
……しまった……!
馬鹿か私は、と自分を詰りたくなるが詰った所でこの状況をどうにか出来るわけでもない。
切り返そうにも間に合う気もしなければ、背後にはハットンがいるので後方は当然無理。
横に跳ぼうにもそこまで激しい動きをすればハードポイントからアリクイが零れ落ちてしまうのではと考えてしまえば、動こうにも動けない。
だから、せめて首元を抱えてこれ以上、アリクイに恐怖を与えないようにすることだけであった。
未来に待ち受ける串刺しを思い、思わず思った事があった。
そういえば自分がこれ程、命というものに対して必死に抱え込もうとするのは初めてではないか、と思い、それと同時にショック体勢をになる自分に間違いなく衝撃が放たれた。
ハットンが見た光景は本多・正純が槍によって串刺しにされてグロ画像になる光景───ではなかった。
ハットンが見た光景は自分が召喚した白骨クラスがその骨を散らせて、断たれて、砕かれる光景であった。
───What!? −−−−デス!
いきなり何が起きたのか。
役職者で襲名者ではあるが、戦闘系ではない自分にはいきなり何が起きたか理解するのは難しかった。
しかし、唐突ではあったが何がどこから来たかは視覚が捉えた。
飛来してきたものは武器であった。
それ
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