連続虚空爆破(グラビトン)事件
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そういえば神谷くんってなんで能力で爆発を防がなかったの?それくらいは何とかなったんじゃない?」
「そ、それはえーっと……」
「なんとか生きていた遠めの監視カメラの映像から見て、何も考えずに飛び込んだら演算が間に合わなかったというような様子でしたが?」
「え、っと……はい、その通りです……」
御坂の問いに言葉を濁す蓮だったが白井の言葉にうなだれるしかない。そんな蓮の様子に佐天と初春、松野は苦笑している。
「なんだか神谷さんらしいですね。」
「どうせ最初はなんにもしないでコンビニから出ようとしたのに危ない人見てほっとけなくなったんでしょ?」
「なんだかんだでおせっかい焼きで優しいもんな、神谷。」
3人の言葉に図星である蓮は照れ臭くなりそっぽを向く。なんにも考えずに体が勝手に動いただけであり、優しいとか言われてもピンと来ないのだ。顔を振って赤くなっている顔を切り替え、蓮は白井に向き直る。
「白井」
「どうしましたの?」
「俺をグラビトン事件の捜査に協力させてくれ。」
「……どうしてですの?」
急な蓮の申し出に白井は少し驚きつつ理由を問う。蓮は少し考えてからくちを開く。
「被害者的にはやられっぱなしってのも癪だしさ。」
「ですが、一般生徒を捜査に巻き込むわけには……」
「協力してもらいましょうよ、白井さん」
「初春……?」
理由を聞いて蓮の捜査の参加を渋る白井に初春がそう言う。意外そうな顔で初春を見る蓮に初春は笑顔を向ける。
「どうせこのまま協力をさせなくても神谷さん、勝手に動いちゃうじゃないですか。だったら一緒に動いた方が情報の点で安全ですし……。それに神谷さん、責任感じてるみたいですし。」
「「責任?」」
初春の言葉に御坂と松野が首をかしげる。佐天は気づいていたようで蓮をじっと見つめている。
「最初の被害者を皮切りに……。神谷さんは自分がもっとうまく対処していれば犯人を調子に乗らせることもなかったと思っているんですよ。ですよね、神谷さん?」
「なんでわかるかなあ、初春といい佐天といい……」
「いつも一緒にいるんだからこんくらいのことはわかるって。あたしたちと神谷の仲じゃん!」
初春の説明と佐天の言葉に蓮は降参だとでもいうように両手を上げる。この2人には隠し事はできないなと思うと同時に自分の怪我の容体がばれていないか心配になるがなんとかごまかせているようだ。
「仕方ないですわね。神谷さん、後でグラビトン事件の概要とデータを送りますわ。目を通しておいてくださいまし。」
「ありがと、白井。よろしく頼む」
こうして白井から許可をとった蓮は捜査に参加することとなった。それから、御坂が蓮はなんでよくて自分は捜査に協力できないのかと愚痴ったり、松野が佐天と初春と蓮の仲の
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