連続虚空爆破(グラビトン)事件
[3/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
らいは体を休めておかなくては、みんながいる間平然を装う自信がなかった。身体中に嫌な汗が流れ、痛みに顔が苦痛に歪む。
「君の担当医だよ。長い間寝ていたために最初はあまり感じなかっただろうけど、今は黙って耐えるのも辛いんじゃないかい?」
「じゃあ、治療してくれたんですよね。ありがとうございます。……正直ぎりぎりです。気を抜くと平静装うどころかしゃべるのもきつくなりそうです。」
「いいんだよ。僕は医者だからね。どうする?少し時間はかかるが痛み止め持ってこようか?」
「時間的にみんなが来る方が早いですよね?だったら、とりあえず耐えることにしますよ。みんなが帰ってからお願いします。」
蓮がそういい終わると初春が病室に戻ってきたのが視界の端にうつった。蓮は体を起こし、先ほどと同じ体勢に。カエル顔の医者が病室の外で準備してるから頑張りなさい。と蓮に小声で言ってから、初春に何事もないと伝えて出ていくのを、蓮は頭を下げて見送った。
「神谷くん、目覚ましたんだって?」
「お見舞いの品、お持ちしましたわよー。」
「御坂さん、それに白井もご心配おかけしました。」
蓮と初春が談笑しながら、他の人を待っていると御坂と白井が病室を訪ねてきた。やはり心配だったのだろう。2人も蓮の元気な様子を見て安心したようだ。
「全くですわ。いきなり大けがしたと聞いたときには心臓が止まるかと思いましたの。」
「ほんとに無茶しないでよね。みんな、心配したんだから。」
「ほんとにすみませんでした……。」
2人の言葉に蓮は頭を下げて謝罪する。この2人にも精神的に迷惑をかけたことは確かなので蓮としては頭が上がらない。
「まあでも、無事でよかったよ。ところで佐天さんと松野くんは?」
「あ、2人は補修がさっき終わったので今から急いで向かうってさっき連絡が来ましたよ。」
「こんな時に補修だなんてなにをしてるのやら……」
「あはは……まあ2人らしいっちゃあらしいじゃん。」
初春の言葉に白井があきれたように言い、蓮は苦笑い。その後、御坂たちが買ってきてくれたお見舞いのフルーツを食べていると、廊下からばたばたと大きな足音と声が聞こえてきた。
「松野!早く早くー!!」
「ちょ!佐天ちょっと待って!」
「こら!病院の廊下で騒がない!!」
「あ、すみません……って佐天!待てってもう!!」
室内にいても聞こえてくる声と足音に4人は顔を見合わせて同時にあきれたように苦笑する。
「なんていうか……わかりやすいよねえ……」
「まあ、2人とも神谷さんのこと心配してましたからね。」
「神谷!?」
「佐天、ちょっとは落ち着いて……。神谷ー大丈夫かー?」
御坂と初春がそんなことを言っているうちに2人が到着。ここまで本当に走ってき
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ