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とある六位の火竜<サラマンダー>
連続虚空爆破(グラビトン)事件
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「ほかに副作用の類も一切ない。これから手伝ってくれるな?」
「……はい。」
「神谷にはレベルアッパーの取引の場に行ってもらう。レベルアッパーをほしがる人は私がさがしてくるからそのつもりでいてくれ。それから、このことはなるべく周りの人には話さないようにな。ジャッジメントにばれると厄介なことになる。」
「わかりました。誰にも言わないですよ。」

蓮の表情は硬いが、はっきりと返事をする。その後とりあえず今日はこれで帰って明日以降から手伝ってもらうということを木山が告げる。こうして蓮は木山の手伝いと称してレベルアッパーの仲介人として動くこととなる。蓮が出ていくのを木山は感情の見えない無表情で見送った。





「げっ……待ち伏せ……」

次の日、蓮は自販機の陰からとある男の前に姿を現していた。隣には御坂。向かいから鼻歌を歌いながら歩いてきたのは上条当麻。セブンスミストでみんなを救った人物であり、御坂と河川敷で喧嘩していた人物でもある。名前は蓮は先ほど御坂から聞いていた。苦々しい表情でつぶやく上条に蓮は頭を下げる。

「今回は本当に助かりました。ありがとうございます、上条当麻さん。」
「なんで俺の名前しって……ってビリビリから聞いたのか。いや、お前が時間稼いでくれたからだよ。助かった。えーっと……」
「神谷です。神谷蓮。」
「そっか。ありがとな、神谷。」

気さくにいう上条に蓮はもう1ど深々と頭を下げてから顔を上げる。蓮としてはお礼が言いたかっただけなのでこれでいいのだが御坂が来た理由がまだ果たせていない。御坂はビリビリ呼ばわりされたのに文句を言いたいのを何とかこらえ話に入る。

「……名乗り出ないの?」
「は?」
「みんなを助けたのは俺ってことになってるんです。」
「そういうこと。名乗り出ればあんたヒーローよ?」

御坂の言葉にきょとんとした上条に蓮が補足を入れる。それで納得いったのか上条は口を開く。

「何言ってんだ?」
「「え?」」

今度は蓮と御坂がきょとんとする番だった。そんなに変なことを言ったつもりもないのでそう返されるとは予想していなかった。そんな2人を見て上条はあきれたように続ける。

「誰が助けたかなんてどうでもいいだろ。みんな無事ならそれでいいじゃねーか。」

心からそう思っているのだろう表情でそういうと、上条は蓮にじゃーなと言ってから鼻歌を再開して歩いていく。その後ろ姿を2人はただただ見ていることしかできない。

「なんていうかすごいな……。あんなこと心から思える人なんてなかなかいない……って御坂さん?なんで足を上げてるんですか?」
「……すかしてんじゃねええええええ!!!」
「あぶなっ……!?み、御坂さん?」

蓮が感心したように上条についてそう言って
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