連続虚空爆破(グラビトン)事件
[12/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
に助かりました。ありがとうございました。」
男は片手を上げて蓮の言葉に答えながら去っていく。それを見送る前に初春たちの様子を見に行っていた御坂が初春たちを連れて駆け寄ってくる。
「神谷くん!大丈夫!?」
「神谷さん!!!」
「大丈夫ですから落ち着いてくださいよ……」
心配そうに声をかけてくる御坂と初春を落ち着かせて蓮は無理やり笑顔を作る。
「助かったよ、神谷。もうだめかと思った。」
「いや、俺だけの……」
「お兄ちゃん!かっこよかったよ!!!」
「……そっか、ありがとな。御坂さん、佐天に犯人かもっていう怪しい人を探して尾行してもらってます。お願いしていいですか?」
「わかったわ。初春さん、松野くん。神谷くんのことよろしくね。」
どうやら蓮以外の人の介入に気づいていない様子の松野や少女の言葉にもはや訂正する元気もない蓮は御坂に佐天のことを任せる。そして、御坂がその場を後にした直後にアンチスキルが到着し、蓮は治療と事情聴取のためにアンチスキルの、治療もできる構造の護送車に運ばれた。
「ふう……なんとかなった……」
アンチスキルの治療によって傷は包帯で巻かれ、痛み止めや薬によって止血されてなんとか動けるようになった蓮は護送車から降りて軽く伸びをし、体の痛みに顔をしかめる。開きかけた傷は止血されているので一応日常生活には支障はないはずなのだが。とそこで佐天が遠くから駆け寄ってくるのを蓮は見つける。
「神谷ーー!!」
「おう、佐天。どうだった?」
「犯人捕まえたよ!御坂さんと白井さんが来てくれて!」
「そっか。ありがとな、佐天。これで事件解決……っと電話だ。」
佐天は駆け寄ってくると蓮に向かって笑顔でVサイン。自分も初春たちと同じく役に立てたのが嬉しいのだろう。蓮はその様子を見てほっとし、お礼を言う。照れたように佐天がはにかみ、蓮がそんな佐天を笑顔で見ていると蓮の携帯が着信を知らせた。画面に表示されたのは『木山先生』の文字。
「もしもし、先生ですか?」
『神谷か?ちょっと今から話があるんだが。』
「今からですか?いまちょっと死にかけた直後なんですけど……」
『グラビトン事件の犯人。彼はレベル2とバンクには記載されている。』
「は……?」
木山の話を断ろうとした蓮だが、木山のその言葉に間抜けな声を出してしまう。
「ありえない……。だってあの威力、レベル4並でしたよ……?」
『それにお前の周りにもいるだろう?明らかに不自然な急成長をした能力者が』
「……なにか知ってるんですか?」
『知りたかったらこっちに来てくれ。こちらで話す。』
「はぁ……わかりましたよ。今行きます。」
ため息をつき、木山のもとへ行くことを了承した蓮は佐天に先に帰ると告げて、そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ