マブラヴ
0855話
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り、アサルトナイフや重斬刀の方へもそれなりに人が流れている。
かと言って、左側のブースに人が集まっていないかと言われれば答えは否であり、企業のお偉いさんといった面子がネギま世界から持ってこられたレトルト食品に舌鼓を打っている。
バッテリーや推進剤の方にしても技術者と思しき者達が多く集まっており、シャドウミラーの技術班から引っ張ってこられたマードックを含め質問に答えていた。
ちなみに何故マードックが引っ張ってこられたかと言えば、SEED世界出身だからというのが大きい。実際にストライクやブリッツを運用している時にその面倒を見ていたから、バッテリー関係を含めて経験や知識はかなりの物がある上に、シャドウミラーの技術班として多種多様な技術を習得してもいるしな。
だが、マードックは基本的に技術者であり、人当たりの類はそれ程いいとは言えない。……ぶっきらぼうな所があるしな。それでも一応どうにか説明が出来ているの辺り、シャドウミラーでの成果でもあるのだろう。
「……ん?」
そして、ふと気が付く。どこからか俺へとじっと送られている視線。
いや、視線自体はそれ程珍しいものではない。会場中に各国家から派遣されてきた人員達が散らばっているとは言っても、俺には無数の視線が向けられているのが分かるのだから。
何しろ、こう見えてもシャドウミラーの代表だ。色々と思うところがあるのは当然だろうし、ある種の欲望の視線や畏怖や恐怖の視線を感じるのも事実だ。
だが、その中で1つ。どちらかと言えば恐怖に近いのだが、どこか興味深い存在へと向けるような、ある種自分の仲間へと向けるような……そんな複雑な感情を宿した視線。
その視線が気になってそちらへと視線を向けると、そこには10歳程に見える少女の姿が。
どんな理由があるのか、頭にウサギの耳のような飾りを付けている。
『……』
俺と視線があうとビクリと固まり、次の瞬間には近くにある柱の陰へと身を隠し……そっと頭だけを出しては俺へと視線を向け、再び視線が合うと柱の陰に隠れ、再び顔を出すという仕草を数回続ける。
どうするか迷ったものの、結局はこのままにしておいても周囲に入らない騒ぎを巻き起こすだろうと――今の状態でも既に何人かが少女へと興味深い視線を向けている――判断し、柱へと向かって近づいていくのだった。
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