マブラヴ
0855話
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会場というのはこれ、ですか?」
建物の中に入り、目的の場所へと到着したアンディーの口から出てきた、ちょっと信じられないといった風な言葉に頷く。
まぁ、その気持ちは分からなくもない。他の世界から輸出される予定の試供品を見に来たというのに、そこに存在したのは……
『あたしの歌を聴けぇっ!』
いつものその言葉と共に会場の明かりが全て消え、ステージにいるシェリルへと幾つものライトが当てられ、軍服風の衣装を色々な色で彩っていく。
マクロス世界での世界的な歌手、シェリル・ノームの異世界初のライブだ。
その口から出てくる圧倒的な歌唱力は、最初何が起きたのかとばかりに戸惑っていたマブラヴ世界の住人達を見る間に引き込んでいく。
そもそも娯楽が極端に少ないこの世界だ。当然ライブの類も殆ど無いのだろう。しかも現在視線の先で行われているのは、マクロス世界のライブ技術を十分以上に取り入れられているのだから。
歌うごとにシェリルの周囲は次々に違う空間へと姿を変えていく。古い街中から、一面の海、宇宙空間に幾つもの岩塊が浮かんでいる光景といった風に。
……当然このライブで使われている技術はマクロス世界で得たものだが、今回それを行っているのはフィリオだ。以前にもシェリルのライブに協力はしていたが、それを通して完全に向こうのライブ技術を手に入れたらしい。
もっとも、この手の技術は次から次に新しくなっていくのだが。
ともあれ、マブラヴ世界の住人達はシェリルのライブに目が釘付けになり、数曲の歌が歌い終わるまでの間は魂を引き込まれたかのようにステージの上に意識を奪われていく。
まさか、以前から言っていた異世界でのライブをここで披露する事になるとは思わなかったが……どうやら成功のようだな。
そして、ステージの上からシェリルが去った後、次に姿を現したのはオウカだった。
『マブラヴ世界の皆さん、今日はよくいらして下さいました。今歌って貰った人はシェリル・ノームさんといって、私達シャドウミラーと国交のあるマクロス世界という世界では最も有名な歌手の1人です。……さて、ではそろそろ本題に入らせて貰いますが、まずは皆様から見て、右側の方をご覧下さい』
その言葉と共に会場の右側の方へと幾つものライトが当てられ、そこにある存在が露わになる。
SEED世界から持ち込まれたリニアガン・タンクと、巨大な剣でもある重斬刀。マクロス世界から持ち込まれたナイフ。そして何よりも全高6mを切っている、戦術機に比べれば3分の1程度の大きさのガン・ルゥ改。
特にガン・ルゥ改に関して言えば、戦術機以外では初めて見る人型――正確には人型とはとても言えないが――の機体であり、シャドウミラーによって改造を加えられ、ミサイルポッドを幾つも身につけているその姿は、見
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