第三十五話 氷炎の狼
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ない程のスピードだった。
フェイトも普段の冷静さは無くなり半泣きで必死に逃げている。
すずか「塩ー!!誰か塩持ってきてー!!」
すずかが泣きながら残酷なことを言う。
ルカ「(…ヌメモンには効果ないと思うけど…)」
すずかの叫びにルカは内心で突っ込む。
ユーノ「何て嫌な攻撃なんだ…」
なるほど、これは下手に強いデジモンにやられるよりダメージはでかいかもしれない。
主に精神的ダメージが。
アリシア「皆!!あれ!!」
半泣きのアリシアが出口を指差す。
大輔「よし!!皆、あの出口に向かって突っ走れ!!」
子供達は凄まじいスピードで出口を目指す。
その速さはライドラモン顔負けのスピードであった。
勿論ヌメモン達も追ってくるが、出口に駆け込み、間一髪で子供達は外に出る事が出来た。
太陽の光が苦手なヌメモン達は悔しそうに下水道へと退散して行く。
太陽をこれほどまでにありがたく感じたのは、多分これが初めてだろう。
子供達は肉体的にも精神的にも疲労していたがヌメモンから離れる為に足を動かした。
アリシア「……あっ!!」
ルカ「……え?」
不意に、アリシアとルカが驚きの声を上げて立ち止まった。
その視線の先にあるのは、自動販売機。
電気が通っているかどうかは分からないが、電話ボックスや電車の例もあるから恐らく使う事が出来るだろう。
アリシア「こんな所に、自動販売機が沢山……!!」
フェイト「アリシア、まさか飲みたいなんて……」
アリシア「うん!!」
ユーノ「アリシア、どうせ出やしないよ!!」
キラキラと目を輝かせたアリシアはユーノが止める暇もなく駆け出した。
プロットモンも慌ててアリシアを追いかける
アリサ「全く……」
ルカ「ジュース…出るのかな?電話っていうの使えなかったんでしょ?」
はやて「確かになあ……」
アリサ達の小さな呟きはアリシアには届かない。
アリシアは自動販売機の中でお目当ての商品を売っている物を見つけたのか、嬉しそうな声を上げて立ち止まり目を輝かせていた。
アリシア「わぁ、オレンジジュース!!プロットモンも飲む?」
プロットモン[え?わ、私は遠慮するわ…]
アリシア「何で?」
プロットモン[いや、何でと言われても…]
プロットモンは何と言えばいいのか分からず口ごもった。
ただ自動販売機からとてつもなく嫌な予感がしたからだ。
それを目を輝かせているアリシアに言うべきだろうか…。
パートナーを不思議そうに見上げ、アリシアは持っていた硬貨を機械に投入する。
だがランプが灯ることはなく、自動販売機は突然真っ二つに割れ空洞な中身をさらけ出した。
商品の缶など無い機械の
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