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霹靂の錬金術師
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ないかと言う。そして、それは人体錬成を表しているかもしれないとのことで、そこら辺は辺りに散らばる遺跡の巨石をかき集めないとはっきりしなく、それをエンヴィーにやって欲しいのだとか。目をずらすと確かにそれらしい意匠のある巨石があり、人では到底全ては集められなさそうだ。

「わかりました」

私は杖を雷から切り離すように振り、錬成をやめ、エドワード君とエンヴィーの両方に忠告する。

「少しでも危険を感じたら容赦なく潰します」

その後はエンヴィーが巨石を円盤状の足場の上にすべて集め、エドワード君がそれを見て何やらブツブツ呟きながら理論を組み立ていく。
私はそれを手に杖を握り締めながら体育座りをして見ていた。ふと自分の手を見て、思わず目が細くなる。私の手は小刻みに震えていた。それが恐怖によるものなのか、怒りの余波なのか、はたまた別の何かなのか、まったく分からなかったが何故だか、自己嫌悪に陥り抱えた膝に顔を埋めた。
しばらくしたあと、私の肩をゆする手に半ば閉じかけていた意識を起こし顔を上げる。そこにはエドワード君が心配そうな顔をして立っていた。

「大丈夫よ。ごめんなさい、少し疲れちゃったみたい」

立ち上がり軽く口角を持ち上げながら答えるとエドワード君はあまり納得した顔はしてくれなかったが、それでもこれからすることについて説明をしてくれた。

「生きた人間を錬成し直す、ですか…… 私はそっち方面には疎いのでお任せします」

エドワード君は人体錬成をした事もあり生体錬成方面に強い。私も全く知らないというわけではないが、やはり空気中の水分を弄ったり、そこから電気を発生させる方が得意だ。だから今回はエドワード君に責任を丸投げし、全面的にお任せだ。でもなぜだろう、きっとエドワード君なら成功すると確信を持って言える。
エドワード君が描いた大きな人体錬成陣の上にエンヴィー含め四人で乗っかり、エドワード君が謝りながらエンヴィーの中の賢者の石を使い錬成を開始。
途端にここに来た時と同様の、全身を麻酔され身を削がれるような感覚が襲いかかって来た。

「うっ」

ここからは目まぐるしかった。
思わず声を漏らしながら目をきつく閉じ不快感に耐え、身体が分解しきるのを待つ。
そして一瞬の落下感のあと再び不快感に耐え、今度は身体が錬成されるのを待った。錬成されると同時に頭から吸引されるような感覚が起き、反射的危機感からジタバタするが当然なんの意味もなくそのまま身を任せることになる。
それも長くは続かず、誰かの絶叫と共にどこかに放り出され、落ちた。
身体は何かブヨブヨした生暖かいモノに包まれている。それを押しのけ退け、光ある方へ何とか這いずり出た。
そこは暗かったが血の海はなく、ひどい鉄臭さもゼロだった。なにはともあれ、どうやら生きて帰っ
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