ランニング:剣が希望に光る時
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おり、巻き革もそれに合わせた色になっている。
その先の鞘も、剣と同じ色の鞘になっている。
両方の手で握りを掴み、持ち上げる。
俺はこれまで、色々な剣を扱ったが、ここまでの魔剣と出会った事は一つもーーーいや、俺の記憶の中に、一つだけあるあの剣と感触が似ている。
アインクラッド一層で手に入れた<アニール・ブレード>。
第九層で巡りあった<ストライバル・ブレイザー>。
第二十五層で手に入れたダークの刀<シャドウ・バーサーク>と共に手に入れた<ライトニング・ビースト>。
鍛冶師リズベットが鍛えてくれた魔剣<ブラッティ・ギルティ>。
リンドウが鍛えたジンオウガの剣士武器。
そして、ユイと死神の刀が融合した<希望ノ未来>。
それら歴代の相棒たちと出会った時と全く同じの感覚か、それ以上の身震いが俺の体を走る。
「……」
両方とも、俺は地面に置き、同時に鞘から抜いた。
ジャリイィィン!!と、ブラッティ・ギルティを抜いたときより重い音がして、店内に響く。それを左右に振るうと、風が起きた。
「む……」
細工師スリルグが低く唸り、
「……良いじゃない」
「綺麗です、ライトさん!!」
ユイリとユリアが称賛を漏らした。
俺はそれを地面に剣先を置くと、スリルグ氏を見た。
「……お前さん、中々やりおるな」
「剣の扱いにこと関しては、俺は随一だ」
勿論、他の現実の仲間よりは負けるが、と心で付け足す。
「こいつらは良い。ディ・モールトだ」
「当たり前だ。黒煉岩を十二も使ったんじゃ。……だが、約束じゃ。研ぎ代は要らん、出世したら、剣は細工師スリルグの作と広めてくれればそれで良い。……良かったな、いい主人に出会えてな」
最後の言葉は、剣たちに言っていた様だった。
「……スリルグさん、剣と話せるんですか?」
「……いや、剣が喜んでいるのは解る。お前さん、良い奴だとそいつらも認めているよ」
「はい。有り難うございました、スリルグさん!!」
「銘は考えておけ。看板でも在るんじゃ」
「……ハイ。剣に誓って」
俺はそれを腰に付けると、二人を連れて俺達は出ようして歩いた。
途端、グワワ〜ン!と音がして、そちらを三人で見ると、大型の盾が断ち切られており、スリルグ氏は呆れた顔をしていた。
「あっぶないわね!!本当に馬鹿なの!?奥義使うとか!!」
「……剣技使った覚えは無いんだが」
「ライトさん、あれ、少し光が在りましたよ?」
なんて三人で呑気に話して、俺達は寮へと戻っていたところだった。
「……まぁ、何にせよ。御代は結構ってスリルグさんが言わなかったら今ごろ剣ごとセントラル・カセドラルに整合騎士に連れていかれる所だったのよ?感謝する事ね」
「……お前が威張れた話じゃ無いだろぉ」
「何か言ったかしら、変態さん?」
「まだ引きずって
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