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青い春を生きる君たちへ
第16話 最後の実験を
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しで逆探知に成功して、通話の中身を傍受できたのに、彼の細工が存外にしぶとくて、待ち伏せしていたのにも関わらず追い詰め切れなかったわ」


涼しい顔で言いながら、高田は買い物袋の中身を冷蔵庫に詰めていく。あまりにもサラッと、恐ろしい事を言ってきた。つまりは、つい先ほどまで高田は戦っていたという事だ。田中を追い詰め、捕らえる為に。待ち伏せしていた、という事は、完全に小倉を田中の"手がかり"として監視しているという事だろう。もしかしたら、こうやって自分の部屋に住まわせているのも、自分を保護するよりも、監視しやすくする為ではという気もしてくる。


「で、どんな話をしたのかしら?田中くんとは」


高田が、小倉を振り返った。その視線は鋭く、やや挑戦的であった。獲物を狩る獣の目であった。小倉は息を呑む。
自分は本当に、この少女を信じて良いのだろうか?



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