下忍編
自来也
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腹部に掌底を放つ。
男は咄嗟にカトナの掌底と自分の間合いを見切り、足を下げる。
しかし、カトナの掌底が避けられた瞬間、チャクラがその掌底から放たれ、男の腹部を穿った。
「っ!!」
一瞬、息をつめた男の体が曲げられた瞬間を狙い、カトナは大太刀を男の足に向けて薙ぎ払うが、男は寸での所で上に飛び、避ける。
しかし、後手の後手に回った男を逃がすわけがなく、カトナはその長い長髪を掴み、無理やりその場に引き倒す。
倒れ込んだ男の腹部を踏みつけつつ、カトナは大太刀を両手で握り、言う。
「…変態は、駆除する」
そういって、カトナは持っていた大太刀を振り上げようとし。
「ちょちょっ、ちょっと待てぃ!! わしは、どうしてもそうしなけりゃいけん理由があったんじゃ!!」
「理由?」
一応、その言葉に大太刀を寸での所で止める。
男の顔すれすれで止められた大太刀は、髪の毛一本を切り落とすだけで止まる。
男はひぃひぃ言いながら、カトナの足の下から抜け出して立ち上がると、胸を張る。
そんなことをしても、最早、威厳らしい威厳を感じれないのだが、カトナはきちんと真面目に居住まいを正してその言葉を聞く。
そんなカトナに、よしよしと頷きながら、意気込んで、自来也は話しだす。
「わしは、ある人物を探しておっての」
「ある人物?」
「そうじゃ、うずまきカトナというやつなんだが…」
きょとんと、カトナは目を見開きつつも、自信を指で指し示す。
「私のこと」
「ん、私・・? って、おぬしがうずまきカトナか!!」
どうやら自分を探していたことは本当らしい。
自分を探すことが、覗きを行う事とはどうしても結びつかないのだが、それを無視し、カトナは目の前の男を上から下まで眺める。
カトナを探していたということは、九尾が目的か。はたまた人柱力であることが目的なのだろう。
里の中だから襲われることはないだろうが、しかし、念には念をである。
いつも通り、自然に足に力を込めつつ、首をかしげたカトナに男は…自来也は話しだす。
「おぬし、自分の中に二種類のチャクラがあると思ったことは、ないか?」
すぐさま、カトナは気づく。
それは、九尾とカトナ自身のチャクラのことを指しているのだと。
一体何のために聞いてきたのだと考え、思い直し、そして気づく。
こいつは私のなかにいると思っている九尾を、使いこなさせる気だ。
それは、カトナの中にあった友好的な部分を全て潰す。
逃げなければ、と頭で声がこだまする。
私ならばまだいい。私が人間兵器として扱われることも、里の為に働くことを強要されることも、私自身が望んで選んだ人生だ。
けれど、ナルトは望んでその人生を選んだわけで
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