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リリカルアドベンチャーGT〜奇跡と優しさの軌跡〜
第三十四話 氷華の兎
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はやて「…すずかちゃん、まだなんか〜?」
すずか「うん、もう少し調べたいの。」
あまりの熱心さに協調性丸無視のすずか。
賢とはやては怒るよりも苦笑して顔を見合わせた。
すずかが調べている間、賢とはやては、ルカに自分の暮らしている世界の常識などを教えていた。
いざ自分達の世界に帰った時、一般常識も知らないのでは話にならないからだ。
ルカは記憶を無くし、真っ白な状態だからか教えられたことをまるでスポンジのように吸収した。
すずか「……え!?」
はやて「どないしたんや?」
急に驚いたような声を出したすずかにはやてが振り返る。
すずか「電池にドアがついてる」
賢「は?」
アリシア「電池にドア…?」
すずか「調べてみます!!」
有り得ない場所にくっついた小さなドア。
中を開けるとそこはからっぽで、本来電池内にあるべき電極や部品は何もない。
代わりに内側の壁には、意味ありげな文字の羅列が目眩のするほどぎっしりと詰め込まれていた。
はやて「これ…なんやの?」
賢「デジ文字だ…」
アリシア「デジ文字?」
賢「簡単に言うとデジタルワールドの文字。」
プロットモン[よく知ってるわね]
プロットモンが感心したように賢を見る。
アリシア「変な文字…」
ルカ「アリシア…触っちゃ駄目だよ」
ブツンッ。
アリシアがプログラムを擦り消してしまった瞬間、工場中の機械の電源が落ちた。
フレイモン[うお!?消えちまった…]
アリシア「ごめんなさいぃぃっ」
すずか「大丈夫…多分これを元に戻せば、」
パッ。
取り出したマーカーで消えたプログラムを書き足すと、すぐまた電気が点いた。
はやて「何やのこれ…?」
すずか「不思議…ここはプログラム自体がエネルギーを作り出してるんだ…」
はやて「そないなこと出来るんか!?」
すずか「不可能…な、はずなんだけどね……」
すずかはパソコンの電源を入れる。
はやて「何するんや?」
すずか「このプログラムを分析してみるの。やっとパソコンの出番!!」
言うなりすずかは、プログラムを打ち込んでいく。
ルナモン[すずか、楽しそう。生き生きしてる]
すずか「そう?」
ルナモン[うん。これが分かったら何かいいことがあるの?]
すずかは頷いて答える。
すずか「この世界のことが色々と分かるかもしれないよ?ルナモンが生まれた世界。私はこの世界を知りたいの」
ルナモン[嬉しいなあ…]
すずか「どうして?」
ルナモン[すずかが私が生まれた世界に興味を持ってくれて嬉しいの]
すずか「ふふ…そう…」
ルナモンの言葉にすずかは優しく微笑んだ。
賢「…変化が……」
見ると画面の中で、先ほど打ち込み終えたプログラムが勝手に起動し始めていた。
そして、すずかの持つD-3も。

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