暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
闖入劇場
第百六幕 「大逆転への下準備」
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んが何らかの方法で上の幻影を実体世界に縛り付けるから、その間に私は影の方に飛び込み、ベル君を発見して起こせばいいそうだ。

縛り付ける方法は知らないが、それによってあの球体は完全に移動できなくなり、虚数空間も座標として確定できるそうだ。球体は外部からは破れないが、空間的に固定された状態なら破裂させることは可能だとのことなので遠慮なくやれとの事。

「遠慮なくったって……」
《我の見立てでは、お主の相方である「あるきみあ」なら造作もない筈だ》

スーパー鈴ちゃんの声は自身に満ち溢れていて、言われただけでこっちもその気になってしまいそうなオーラがあった。
何だか、未だに事態が掴めていないのにどんどん前へ進んでいるような不安感が膨れ上がっていく。確かにベル君は助けたいけど……参加している舞台の台本を自分だけ知らないような言いようのない不安感が纏わりつく。

「誰か分かる人に全部説明してもらいたよぉ………」
《恐らく、この騒動が収束すればあの男が全て語るだろう》
「あの男って誰だか知らないけど、その言葉信用するんだからね………!それと!ジョウさん達と自衛隊の人達にもちゃんと作戦概要を説明する事!!」
《………ふむ。確かに横槍が入らないとも限らぬ。あの者たちに助力を受けるのも理があるか》

こうして、漸くベル君救出作戦が本格的に布かれることとなった。

……こういうのはなるだけ考えたくないけど、まだちゃんと生きてる……よね?



 = =



『――作戦参加個体全機に通達』

機械的な声が、響く。

『アニマス11より各員へ。これより我等アニマス部隊は”神子”奪取のための作戦行動へと移ります』
『アニマス10、了解』
『アニマス19、了解』
『アニマス31、了解』

確認作業として行われた声の主たちは既に各々が行動を開始しており、音声以外での意思疎通も含めて当の昔に作戦は始まっていた。
アニマスと呼ばれる万能戦闘個体たちが任務へと旅立っているそんな中で――アニマスナンバーズの中に一人だけ、任務がないにも拘らず独自行動を行っている個体が存在した。

「10番台と30番台は所定の行動を行っている……つまり、いま時間外活動をしている20番台……?」

アニマス16――またの名を、井上松乃(いのうえまつの)
日本社会に溶け込みながら、『上』の指令が下った時のみ活動を行う『どこかの組織』の工作員である。(忘れている人は七五〜八十幕辺りを参照)

彼女は今、とある問題の解明のために任務外自由時間を使ってある事実を突き止めようとしていた。

彼女たち――アニマスナンバーズの中に、組織の不利益につながる行動をしている個体が存在する。

彼女は今、手持ちのシステムをフルに活用して、カバー可
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