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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第16話 雪うさぎ
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絶の一言を返したくなるが、婚約を知っている唯依からすれば途轍もなく意識させられる言葉だ―――何より、先ほどから胸の高鳴りが煩いくらいのこの状態で言われては最早止めに近い。
「くくっ……!冗談だよ、お前には後五年早い。もうちっと色香をつけて出直してこい。」
「こ、このぉ………っ!!!アンポンタン!!!」
意地の悪い笑みを浮かべ喉を鳴らす忠亮。そんな彼に活きの良い平手がさく裂したのはその直後――――ごそりと日差しに溶け崩れた雪が屋根から滑り落ち、二人のやり取りを観戦していたスズメが電線から青空に飛び立つのだった。
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