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ひねくれヒーロー
閑話・メシマズチョコと告白
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生クリームもう一つ持って来い」

「分かったわ!」


どっちを渡すかは2人で相談して決めろ、そう言ってラッピング袋を選んだ


「・・・ヒナタは、生チョコ?」

「う、うん・・・でも、ちょっと手を加えたいなって・・・」


新商品とか好きってキバくん達と話してるの聞いたことあるから・・・


「・・・バナナ味とオレンジ味ならレシピ分かるけど
 オレンジはマーマレードがあればつくれる」

「うちにマーマレードがあったから・・・教えてもらって良い?」

「あぁ
 ・・・シュロは・・・大丈夫だな?大丈夫だよな?」


親指を突き立てて自慢げに頷いたシュロ君

それを見て安堵したように溜息をついたコン君


「砕いて固める、シンプルこそ至高だ」


「・・・問題児は2人か・・・」



本当に、ごめんねコン君・・・






◇◆◇コン◇◆◇






日向邸に移動して手早くトリュフを作った

しかし、あの二人に余計な手を加えさせたら危険だと第六感が囁く

そのためトリュフは丸めず、棒状に切り分けさせた

・・・丸めようとしてチョコが黄土色になるとか、何の化学変化だよ・・・

これだからメシマズ予備軍は困る


前世が女子高生だからか、意外と手早くラッピングまで済ませたシュロが素晴らしい

現役女子2人が問題児すぎるのか・・・


ヒナタはやはり、自分でナルトに渡せない(渡す場面を想像して失神した)ので、オレが渡すことになった


散々手古摺らせた2人は揃ってサスケの元へ向かった

・・・明日、胃薬持っていってやろう


今からイカリに渡しに行くというシュロにくっついて志村邸へ向かう


途中広場に差し掛かる辺りで、少し時間が欲しいと言われた



・・・え、なにすんのお前・・・?



流れ作業の如く、近場の商店のおっちゃんから拡声器を借りたシュロ

あぁ安売りの時の呼び込み用拡声器か

なんだ、シュロなにすんの・・・?


広場のど真ん中に仁王立ちし、拡声器を構えて息を整えている


拡声器が作動した金属音が広場に響き渡る 耳が痛い

音量MAXか・・・!




「?????イカリぃ好きだぁぁぁぁっ!!」




耳を抑えていたオレに飛びこむ、予想だにしていなかった言葉

・・・もしや、シノやシカマル達が言っていた、週一の絶叫とはこれのことか!?

くそう、話には聞いていたが実際聞くのは初めてだ・・・



広場にいた主婦の方々や商店のおっちゃんたちからは若いわねーと微笑まれている


微笑ましい状況かこれ!?



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