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SAO編−白百合の刃−
SAO20-ドウセツ
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「いや、少し君と会話がしたくてね……」
「そっか、意外とお茶目さんなところもあるんだね」

 ヒースクリフは反応しなかったけど、内心ではお茶目と言われて恥ずかしいと思ってほしかったりする。だって、わたしと会話をしたくて、わざわざ夜中に訪れるなんて、普段のヒースクリフの行動から考えると、想像もつかない。部下達がそんなことを知ったらどんな顔をするのかしら。今度アスナに言って試してみよう。

「紅茶いる?」
「いや、会話したいだけだから」
「はい、どうぞ」

 わたしは断りを拒否してヒースクリフに紅茶を出した。

「わたしと会話したいのなら、紅茶を飲んでもらうからね」
「やれやれ、仕方がないな」

 速攻でアッサムに似た紅茶を入れた白いティーカップを受け取ったヒースクリフは苦笑い気味になり、口へと飲み流した。

「どう? 味は結構自信あるんだけど」
「少し味が濃いが、香と味に深みがある。君らしい紅茶だ」
「それって、わたしが濃いキャラだと言いたいの?」
「そう言う意味ではないよ。まったく、君は相変わらずわたしをからかって面白いのか?」
「それなりに」
「やれやれ、困った副団長だ」

 ヒースクリフは微笑((びしょう))した。わたしとしては、お堅い表情が少しでも緩めることでも、それなりに面白いと感じている。だって普段のヒースクリフは、お堅いところがあって“明確な強さ”を持っているもの。ちょっとぐらい困った顔を見るのも良いと思うんだ。

「そう言えば、君はキリカ君とドウセツ君の脱退を君自ら命令して脱退させたが……」
「そのことならそれでいいですよ。クラディールとストロングスの罪と責任をわたし為りに果たしただけ。それに二人の方が良いと単純に判断しただけだから、別に後悔なんてないよ。あるとしたら、クラディールとストロングスのことを、ちゃんと見ていなかったことかな……」

 事の始まりはアスナがギルドの活動をお休みしたいと言うことだった。私情を挟むなら、アスナの脱退は賛成だった。でも副団長としては、攻略中心としてみんなをまとめるアスナがギルドを抜けるのは痛手だった。アスナもそのことはわかっていると思う。それを承知済みで、アスナが一時期脱退を申した影響が必ずいるはずだ。そのことに気がついたわたしは、今後のためもあり、ちょっと意地悪してみたい気持ちもあったから、ヒースクリフに頼んで条件つきで、アスナが一時的に脱退したいと影響を与えた人物、キリトとデュエルに勝って、血聖騎士団を入団させるように頼んだ。そしたら、思うようにキリトはヒースクリフに負けて、血聖騎士団に入団。だけど、それは経った数日だけのことで終わってしまった。

「上手く行かないことだって何度かある。君はその後悔を捨てずに前に歩けばいい。君はその方が似合ってい
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