SAO編−白百合の刃−
SAO20-ドウセツ
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ストロングスの魔の手がドウセツの襲いかかってきたが、なんとか間に合わせることができ、ドウセツをストロングスの魔の手から解放した。そして私とドウセツはギルド本部に戻り、イリーナさんに事の顛末を報告した。
「……と言うわけです」
「そう、報告ありがとう。そして、わたしの部下が迷惑かけてしまって、ごめんなさい」
イリーナさんは頭を下げて謝罪をしてきた。
「いえ、イリーナさんが謝る必要はありませんので頭を上げてください」
「そういう訳にはいかないわ。これはわたし責任でもあるのよ。ストロングスとクラディールの相談すらできなかったわたしに、謝罪をする権利はあるわ」
「わ、わかりました。許しますから頭を上げてください」
イリーナさんが謝ることはないので、頭を上げさせるように言った。
「ドウセツもいいよね……」
「…………うん」
いつも以上に元気のない、ドウセツの返事だった。今のドウセツは普段見慣れているクールな姿はどこにも見うけられなく、弱々しかった。
ドウセツが弱々しくなったのも、ストロングスがクラディールの計画に乗ったことが切っ掛けだと、ドウセツは話してくれた。そして、そんなストロングスを殺したのはわたしだ。
「イリーナさん、謝るのは私の方です。血聖騎士団の一人である、ストロングスを殺してしまい……すみませんでした」
相手がドウセツを殺そうとしたとしても、血聖騎士団の一人なのは変わりない。理由はどうあれ、私は人を殺した。ドウセツを守るために、理由をつけでストロングスを殺したんだ。
「そうね……キリカの話では、貴女は確かに人を殺したわ。」
「……はい」
今度は、謝罪する側から逆になったイリーナさんは血聖騎士団副団長としての私の処分を下そうとしていた。そこをハッキリと分けるあたり、私はイリーナさんに報告することで意味があるんだと思った。
「ストロングスもドウセツを殺そうとしていたらしいわね。それを阻止するためなら、キリカは人を殺すの? いえ、違ったわね。殺す選択を選んで殺したことに後悔しているかしら?」
「……はい」
人を殺す覚悟は決めていた。
だけど、後悔できないはずがなかった。罪を犯している人だからこそ、生きて償ってほしかったし、後悔を抱えてほしかった。その選択を潰して、殺したのは……私だ。
「そう……わかったわ。これで話は終わりにしましょう」
「…………はい」
イリーナさんは私に何も言わなかった。何も下さずに、話を終わらせた。
一見、いい加減な判断だと思うが、それはきっとイリーナさんが答えを私に与えるのではなく、私自身で答えを見つけることだから、イリーナさんは何も言わず、話を終わらせたと思う。私自身で、私を下さないといけないん
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