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ハイスクールD×D 〜加速の戦士と銀河の覇者〜 二話
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が真っ赤に染まっている人間。

「……脈は有る、生きてはいるみたいだ。……だけどこれは」

 『ロイミュードの仕業』と言う言葉を飲み込む。

「詩乃、警察と救急車を……これは?」

 詩乃に警察への連絡を頼むと、男の近くに何かの切れ端が落ちていることに気付く。スマートフォンでそれを撮影すると、その瞬間に二人の体が鉄の塊になった様に動きが鈍くなる。

『大丈夫か!?』

 元々平気なのか、スパークドールズと言う姿に帰られている為なのか分からないが、重加速の影響下に無いタロウがそんな声を上げる。

『拙いぞ、どうやら犯人はまだ近くに居るみたいだ』

「ああ、そうみたいだな」

「四季、あれ!」

 詩乃が顔を向けた先に居るのは、重加速の中を平然と歩いている男の姿。

「また見つけられたな、中々生きの良い人間だ」

 そう言って男は怪物、ロイミュードへと姿を変えて四季に近付いていく。

「生きが、良い?」

『まずい、シフトカーズ! 集合!』

 男の言葉を疑問に思っているとベルトさんがそう言ってミニカーみたいな車達が幾つも現れ、ロイミュードに攻撃を仕掛ける。更にオレンジの車が四季のポケットに入った瞬間、

「悪い、ベルトさん、助かった!」

 シフトカーの能力の一つに人間を重加速の中でも活動させる力が有る。素早くギンガスパークを取り出してスパークランスの形へと変えてロイミュードへと突きつける。

「ええい! 鬱陶しいヤツラだ!」

 そう言ってロイミュードは光弾を放ち姿を消す。後に残されたのは四季と詩乃と皮膚が赤く染まった男だけだ。

『四季、君はまだドライブになる気は無いのか?』

「ああ。オレにそんな資格は無い」

 ドライブに初めて変身した時に気付いた己の罪。

「だって、あいつらを作ったのは……詩乃の家族を奪った奴等を産み出したのは」

「四季」

 師漸と握り締めた手からは血が出るほどに爪が食い込む。そんな彼の横顔を見つめながら詩乃は不安げに彼の名を呼ぶ。

「オレの父さんだろ」










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