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IF物語 ベルセルク編 銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第十話 帝都攻略
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ちに取り掛かります!』

シュムーデ提督が慌てて敬礼して通信が切れた。
「宜しいのですかな?」
「構いません、新無憂宮も五百年近く使っています。そろそろ建替えの時期ですよ。解体業者が困らないように念入りに壊しておきましょう」
痺れるぜ! なんでそんなにクールに冗談が言えるんだ! リューネブルク中将も唖然としている。

「艦砲射撃、始まりました! 西苑を攻撃しています!」
隣のフォルカー・ローラントが報告すると彼方此方から“おお”という声が上がった。スゲエ、新無憂宮が艦砲射撃で吹き飛んでいる!
「小官が訊きたかったのは陛下が西苑に居たら、そういう事ですが」
え、っと思った。そうだよな、そういう事も有るよな。え、俺達どうなるの? 大逆罪? 弑逆者? でも今でも反逆者だぜ? 皆が顔を見合わせた。

「ああ、そっちですか。運が無かった、そういう事ですね」
はあ? そっち? 運が無かった? それで終わり?
「誰の運が無かったのかな。殺されたエルウィン・ヨーゼフか、擁立する皇帝を失ったリヒテンラーデ公、ローエングラム侯か、それとも弑逆者となった我々か……。答えが出るまでには時間がかかりそうだ、退屈せずに済むでしょう」

ヴァレンシュタイン提督は指揮官席で頬杖を突いてスクリーンを見ている。スゲエ、スゲエよ! ローラントを見た、ローラントも興奮している。提督、あんたクール過ぎるよ! あんたくらい反逆が似合う人は銀河に居ない、宇宙一の反逆者様だぜ!

「リューネブルク中将、艦砲射撃が北苑に移りました。そろそろ準備してください。エルウィン・ヨーゼフが生きていれば敵は降伏してくるはずです。死なせるわけにはいきませんからね」
「なるほど、そのための艦砲射撃ですか」
リューネブルク中将が苦笑している。そういう事か、皇帝は死ぬかもしれないけど戦闘は早く収まるって事か。いや、戦闘が早く終わった方が皇帝が死なずに済む可能性が高いって事かな。戦闘に巻き込まれずに済む? 良く分からねえけどとにかくすげえや。

提督がシュムーデ提督を呼び出した。グリューネワルト伯爵夫人を捕えに行くから後の攻略戦の指揮はシュムーデ提督に任せると言っている。シュムーデ提督は緊張しているけどヴァレンシュタイン提督にとってはもう戦闘は終わったも同然なんだろう。未だ戦闘中だけど提督が居なくなると張り合いが無くなるぜ、もっとドキドキハラハラしたいんだ……。



帝国暦 488年  7月 20日  フレイア星域 ミュラー艦隊旗艦 リューベック ナイトハルト・ミュラー



予備か、そう思った。ロイエンタール、ビッテンフェルト、メックリンガー、ケスラー、この四人が二個艦隊づつ動かすようになってから一月以上が経った。侵攻速度は遅くなったがそれ以外には問題は生じてい
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