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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第457話】
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職員、何故唖然としたのか、先ずはそう言ってやって来たのが【男】だ、しかも数日前に見たお金持ち風のお坊っちゃん。


「多分な。 ――というか、いい加減ハニーって誰なんだよ。 此方は朝忙しいってのに案内までさせやがって……」


 遅れてやって来たのは親父だ、その姿を見てホッとする職員と生徒、見知らぬ男の不法侵入かと思っていたらしい――というか、普通はそうとしか思えないが。


「何を言ってるんだぃ、警備員。 お金持ちであるこの僕の案内役を任される何て事は、大変に名誉な事なのだぞ☆」

「へぃへぃ、ソレハソレハアリガトウゴザイマス」


 明らかに感謝もしていない棒読みの台詞、だがそれを気にする事なく前髪をかきあげ、何処かキザなポーズをとり始めた。


「……あの男の子、誰なんだろう?」

「お金持ちって言ってたけど、どれぐらいなのかなぁ……。 この学園、案外お金持ちの子多いもん」

「それよりも、今時ハニーって……ププッ」


 一部から漏れでる笑い声、それと同時にやはりこの学園で男子が現れるのは珍しいのか注目の的になっていた。


「ふふん、どうやら僕はレディ達のハートを鷲掴みにしているようだね☆ ……あぁ、何て罪作りな僕なんだ、ハニーが居なければ――いや、ハニーが居ても愛人に――」


 何やらカッコつけたり突然ぶつぶつと独り言を言い始める――頭でもぶつけたのだろうか。


「……変わった男の子だね、ヒルト?」

「……あぁ、てか親父が頭抱えてるのが可哀想に思えてくるな」

「……あんな教官の姿、初めて見る……」


 ラウラには軽いカルチャーショックだったらしく、喘ぐように口をパクパクさせていた。

 それはそうと、彼は目当ての人物である【ハニー】を探すためわざわざテーブル一つ一つ周り始める――親父も渋々それに付き従い、後ろから追従する形に――仮に何か、彼が変な事をしても直ぐに取り抑える為だろう。

 そして、いよいよ俺達のテーブルへとやって来た。

 ――と、彼は俯いていたシャルとラウラを見て開口一番。


「こんな所に可憐な花達が咲いているね。 君達、名前は?」

「へ?」

「…………」


 いきなりの言葉に、シャルはすっとんきょうな声が漏れ出て、ラウラは目付き鋭く彼を睨み付けている。

 その眼光の鋭さにたじろぎ、前髪をかきあげながら――。


「こ、ここには居ないみたいだね。 ……全く、僕のハニーは一体何処に隠れているんだろうね、警備員?」

「ハニーハニートイワレテモ、オレニハダレダカワカラナイ」


 ヤル気なく、まるで台本を棒読みするかのような台詞を口にする親父に俺やシャルは苦笑いを溢す――と、ここで彼が
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