異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日のA
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えええ」」」」
叫んでいる最中で残らず氷漬けにされる。
何というか……
「何だこれ」
「カオス」
「それは分かる」
キリトの速攻の返答にこちらも即答する。セモンが聞きたいのはそう言うことではなくて。
「なんで俺以外の全員が見知った顔のようになってるんだ!? というか団体扱いなのかよ!」
「いや、元々部屋がホール二つしかないらしいよ。ここは男子部屋。通路はさんで向こうが女子部屋。案内されたときはまとめてこっちに通されたから……というか覚えてないの? セモン君。僕ら何回かあってるでしょ」
セモンの絶叫に答えたのは、穏やかな顔の金髪の青年だった。白いジャンパーが良く似合う彼の顔は、確かにどこかで見覚えがあるような……。
「ああ……お前、もしかしてハリン、か……?」
「そう。やっと思い出したか」
我が意を得たりとばかりににこっ、と笑う青年――――ハリン。彼は『神話剣の世界』とは別の世界に存在するSAOで、《神殺し》という異名で恐れられた最強のプレイヤーの一人だ。
彼とは異世界へ渡って活動したときに何度か会っている。よくよく見てみれば、この場にいる人々は大体セモンが知っている顔だった。直接会話したことは無くても、確実に全員と一回顔を合わせている。
「じゃぁここに居るのは……皆別の世界のSAOプレイヤーなのか……そうか、《白亜宮》が全部ここに集めてるのか……?」
「世界観的に強い交流がある人たちもいるみたいだけどね。僕の世界は比較的そういうのとつながりが浅いから、あんまりよくわかんないけど。繋がりが強いほどここに居る人たちのことを『覚えて』居易くて、『思いだし』易いらしいよ。実際、僕はかなり時間がかかった」
セモンはかなり早く思い出した類らしいので、そこそこ繋がりが強いのだろう。対して、ミヤビやキリトは『思い出す』というよりかは『知っている』という表現の方が正しそうだった。特にあの漆黒の少年やセモンと同じくらいの年齢の青年とは二人とも特に親しそうだったので、かなり世界的に強いつながりがあるのだろう。
しかし分からないのは《白亜宮》の目的だ。異世界と異世界をつなげて、そこの人物をあろうことか『旅館に客として集める』などと……一体何を思っての所業なのかさっぱり分からない。暇人じゃあるまいし。そもそもあいつら人間じゃないし――――
と、そこで。
運の悪い事(?)に、セモンは気が付いてしまった。己の思考によって、《白亜宮》の……つまりはあの真っ白な少年神、《主》の目的に。
奴は――――ただ単に。
「畜生あの野郎、本気で『暇つぶし』するつもりだ」
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