異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日のA
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―――仕方ない。
セモンは腹をくくると、ふすまに手を掛けて、開けた。
――――次の瞬間、部屋の中から投げ槍が飛んできた。
「うぉぉぉぉ!?」
間一髪でそれを避けるセモン。
「な……」
「何だこりゃ……?」
絶句するコハクとキリト。唯一人ミヤビが、「見覚えが……」と分かったような顔をしている。
そして槍を投げてきた犯人を拝んでやろうと部屋の中に視線を戻したセモンは……そこで繰り広げられていた奇怪なるカオスに目を向いた。
「畜生待て雷斗この野郎!!」
「逃がさないぞ!!」
「誰が待つか! ふははははははは――――――ッ!!」
「そうはさせるか!! イノ○ンティウス!!」
「やめろ燃える!!」
「ぎゃぁぁぁ! 燃え移った!! やめろこっち来んな!」
「五封剣! お前ら少し黙ってろ!!」
「あ、あはははは……」
……刀を握ったぼさぼさ髪の少年と、無数の投剣を握った少年が、空を飛ぶ真黒い少年を追いかけている。長髪の青年が炎の巨人を召喚し、青いコートの青年が逃げまどい、黄色いコートの少年に炎が燃え移る。見かねた銀髪の少年が呼び出した大地の剣が、彼らをすっ飛ばして混沌を終結させた。それを見て苦笑する金髪の青年。
「……如何事?」
「すまん! 気付いたらこうなってた!」
顔見知りがいたのか、セモンと同じくらいの年ごろの青年に話しかけるミヤビ。しかし青年は全く反省の色がない調子で答える。直後氷の塊になった青年。
「ライト……御気の毒様……」
キリトが小さく合掌した。誠意が籠っている。きっとキリトも何度か被害を受けているのだろう。それでも好きあっていられると言うのだから人間の愛情ってすごい。シャノンに教えてやりたい。あいつぶん殴られるか無視されるかの二択に不安がって自棄に奥手だからな……。
それは置いておいて。
現在ミヤビが、真黒い少年と刀使い、投剣使い、炎使いの四人をしかっている最中だった。
「何があったのか、説明して」
「「「「いや、あのな……」」」」
「説明。言い訳は要無」
「「「「イエス・サー」」」」
ものすごい眼光で睨まれて、完全に同期した動きで縮みあがる四人。。
「いや、せっかくみんなで集まったんだからと思って、罰ゲーム付きのトランプでもやろうかと思ったら、ジンとリオンとゼツが負けた腹いせに、武器を取り出して俺を追いかけてきたから全力で逃げてただけだ!」
「違うだろ!! どう考えても大体お前のせいだ!!」
「そうだぞ! 何だよあの罰ゲームの内容!」
「女装してご奉仕しろとかどこの変態だお前は!」
「……良分……お前ら全員悪い」
「「「「えええええ
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