三弾 黒と緋の戦舞
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そう高天原やキンジから聞いていた俺はその武偵独自のルールに習って近接拳銃戦で彼女を向かい撃つ。
俺は防弾製の衣類は着用していないんだけどな。
まあ、なんとかなるだろう。
俺が駆け寄るのとほとんど同じタイミングで彼女も俺に向かって駆け出した。
ばんっ!と彼女が側宙を切り、上下逆さまになった状態からの射撃で撹乱してくる。
俺は再び跳躍して銃弾を躱し、回転受け身をとって、反撃しようと装飾銃の銃口を彼女に向けたが______
着地した彼女はそのままスライディングするような姿勢で発砲し、さらに両脚を振り上げ、背中で床に滑るようにしながら撃ってきた。
回避と同時に撃ってくる彼女の動きは非常に変則的で動きの予測が掴みにくい。
次にどこを撃ってくるか、全くわからねえ。
戦りにくいぜ、本当。
だが、飛び散る花びらのように舞いながら撃ってくる彼女を見て俺は気付いた。
彼女の動きを予測するヒントがある事にな。
______髪だ。
彼女の長いツインテールが、彼女の動きを追うようにして空中に線を描いている。
その動きのおかげで、彼女が次にどう動くのを予測する事が出来る。
公道とその公道を挟むようにしてそびえ立つビル群やマンションの建物の周りを一周するように動いて発砲してくる彼女に対し、その動きが読めるようになってきた俺の銃撃の精度が増していく。
彼女の表情には『バレたか』というような口元が引き攣るような仕草が見えた。
そしてついに、俺の放つ銃弾が彼女の大型拳銃の銃身を掠めるようにして当たり始めた。
「見切ったぜ、お前の動き!」
「ッ!」
装飾銃から放たれる銃弾が彼女が持つ大型拳銃の銃身に当たり、彼女の手から銃を弾き飛ばした。
顔色を変えた彼女が片手に持つもう一丁の大型拳銃で俺を撃ってきたが俺は装飾銃の銃身を使い飛んできた銃弾をその銃身で受けると受け流すようにしていなした。
俺の動きに彼女は驚愕した表情を浮かべた。
「……あんた、本当に人間?」
「人間だぜ、見りゃあわかんだろ?」
そんな事を言い合いながらもお互いに銃撃は止めない。
俺が放つ銃弾は彼女のスカートに、大腿部に当たるが防弾製のスカートだけあって傷はついていない。痛みはあるようで彼女は顔を歪ませているけどな。そして、彼女が放った銃弾は俺の上半身に向かって飛んでくる。
俺は装飾銃の銃身で
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