三弾 黒と緋の戦舞
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よ??
普通の人間は防弾性の衣類なんて着てねえぞ。
まあ、いいや。
俺も彼女も普通の一般人じゃねえし。
「そうかよ。なら多少は当てても平気だよな」
「え?」
______ドンドンドンドンドン。
「うぁっ」
「言ったろ。不吉を届けに来たって、な」
彼女の肩、脇腹、膝。俺の撃った弾は合計6箇所に被弾した。
俺の銃撃を受けて地面に片膝を付く状態で屈むアリア。
普通の奴なら倒れてもおかしくないんだが、倒れなかったのは見た目以上に精神力があるからなのか、はたまた負けず嫌いな性格なせいか……どっちもだな。おそらくは。
「うっ……何よ。何なのよ、今の一撃は?」
「言っただろ?ただの早撃ちだ!」
「ありえないわ。あんな早撃ち」
「そうか。簡単だけどな」
俺がさっき彼女に放った技は単純に早撃ちした物に過ぎない。
最初に撃ったのは3連続早撃ち。さっきのは6連続早撃ち。
装飾銃で連続して銃撃しただけの言っちまえばただの早撃ち技だ。
『連続早撃ち』
連続して素早く銃撃する事によって弾を広範囲に拡散させる事ができる技術。位置関係によっては奥域がある場所や相手の行動によるが、手間で回避行動をする相手を被弾させる事もできる。
秘密結社時代に叩き込まれた技術の一つだ。
普通の銃だと色々難しいんだが(耐久性や材質、扱いやすさなどを踏まえて)俺の唯一無二の相棒。装飾銃なら躊躇いなく使える技だ。多用はできないけどな。
何故なら、この技には欠点があるからだ。
一つは、撃った後に隙ができやすい事。
もう一つ。これが今の俺では多用できない最大の訳にあたるんだが……子供の身体には負担がデカイ事だ。
だけどその欠点を知らない彼女は俺が放つ不可視の銃撃に警戒してか、片膝をついたままその場から動かないでいる。
「……終わりにするか?」
「まだよ!まだあたしはやられてないわ」
そう言って銃をホルスターに収めると背中から小太刀を抜いて小太刀の一つを杖代わりにしながら立ち上がる彼女。
「そんな姿で戦えねえだろ。
もう諦めろ」
「嫌よ。あたしには嫌いな言葉がある。
無理、疲れた、面倒くさい。これらは人間が持つ無限の可能性を押しとどめる良くない言葉よ。
あたしの前で言わない事。
成せば成る。
だからあたしは諦めない??」
「そうかよ。だけどな、この戦いはもう終わりだ」
彼女の頑固さに思わず「はぁ〜」と溜息を吐きながら終わりを宣言する。
すると、彼女は両手
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