空白期 中学編 02 「朝からでも賑やか」
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が時間差で現れたことから予想するに、ディアーチェを見つけたはやてが突進。それを見た残りの4人も走り出すが、運動能力に長けたアリサやすずかが先頭に。フェイトもふたりに付いて行けたとは思うが、なのはを気遣ってペースを合わせた……といったところだろう。
「おはよう……なのは、大丈夫か?」
「う、うん……大丈夫」
確かにさっきまで全力で追いかけっこしてたはやて達に比べれば、息切れもひどくはなさそうだ。ただ一点気になるのは、頭の上にある桃色の花びら。普通なら気が付きそうなものだが……まあ走ったせいで余裕がなかったのだろう。それに彼女らしい。
「君って花見とかに行くと凄いことになりそうだよな」
そう言いつつ頭の上にあった花びらを払うと、自分がどういう状態だったのか理解したのか、なのはの頬が赤らんだ。
レヴィやユーリの面倒を見てたせいでついやってしまったが……口で言えば自分で払ってたよな。出会った頃ならまだしも、この子だって多少なりとも異性を意識はするようになってるみたいだし。
「……あ、ありがと」
「い、いや……やっておいてなんだけど、口で言えば良かったな」
「にゃはは……ショウくんは善意でやってくれたわけだし、気にしなくていいよ」
まさかこの子と今のような微妙な雰囲気になる日が来るとは……時の流れというのは恐ろしいものだ。フェイトも微妙な表情を浮かべたまま黙っているし……。
誰か助けてくれという思いで周囲を見渡すと、口角が上がって行っているはやての姿が見えた。これは面倒になる……、と思ったが、彼女の存在に気が付いたディアーチェが止めに入ってくれた。ありがとうディアーチェ、今度何かあれば俺が助けるから……多分。
「ほらほら、突っ立ってないでさっさと行くわよ。話すのは放課後でもできるんだから」
「そうだね。ここに留まってたら余計に騒がしくなっちゃいそうだし」
「なのは、大丈夫?」
「うん、もう平気」
「そういえば言い忘れていた。ショウ、悪いが放課後買い物に付き合ってくれぬか? 買出しをしておきたくてな」
「ああ、分かった」
「おやおや、まるで夫婦の会話やな」
はやて……何でお前はせっかく沈静しつつあった火に油を注ぐんだよ。
「――っ、小鴉! 貴様とて少し目を離せばイチャついておるだろうが!」
「それはショウくんとわたしの仲やし。あっ、わたしも買出ししたいから一緒に行ってもええ?」
「貴様は……えぇい、好きにしろ。どうせ貴様のことだ。ダメって言っても付いて来るのだろう」
途中で気持ちを落ち着かせたディアーチェの言葉に、はやては笑顔を浮かべて彼女の腕に抱きついた。無論、ディアーチェは抵抗を見せる。
……けど、ディアーチェってなんだかんだではやてに甘いよな。姉ってのも満更じゃ
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