空白期 中学編 02 「朝からでも賑やか」
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っことは元気な奴らだ……まあ別においかけっこをするのは構わないが、人の周りをぐるぐるとするのはやめてもらいたい。はっきり言って邪魔で仕方がない。
「あんた達……朝から何やってんのよ」
「ふふ、元気だね」
「……あんたはあんたで呑気ね」
やれやれと言わんばかりに顔に手を当てている女子の名前はアリサ・バニングス。小学生の頃はロングヘアーだったが、中学に上がるに当たって髪を切ったようでショートカットになっている。春休みにディアーチェの件での集まりがなければ、今まさに多少なりとも驚いていただろう。
アリサの隣にいるのは、彼女の親友であるすずか。アリサのようにパッと分かる変化はないが、発育は誰よりも進んでいる。それだけに目のやり場が誰よりも困る相手だ。
「アリサ、いつものことなんだから気にするなよ」
「それはそうだけど……あんたはスルーし過ぎじゃないの?」
「あのな……全部まともに相手したら死ぬぞ」
「こういうときだけマジな声で言うんじゃないわよ。……まあ言うとおりだとは思うけど」
アリサとはこれといって接点がなかったが、交流するようになってから多少なりとも話すようになった。話してみると意外と気も合い会話は増えた。頭脳明晰に加え面倒見が良い性格だったので、仕事で学校を休んでしまったときや分からない部分などは教えてもらったりしている。
「……って、ふたりとも息切らしてるじゃない。あぁもう、少しは大人しくできないのかしら」
文句を言いつつもふたりの状態を確認しに行くアリサは良い奴だ。言葉にすると照れ隠しで怒鳴られそうではあるが……ディアーチェとそのへんは似ているよな。
「おはようショウくん」
「ん、あぁおはよう」
返事をしながら視線を向けると、真っ直ぐこちらを見ているすずかの姿が視界に映る。
「えっと……何?」
「ううん、別に何でもないよ。ただディアーチェちゃんとの生活は上手く行っているのかなって」
「うーん……まあぼちぼちやってるよ。義母さんのせいで騒がしくなることもあるけど、ディアーチェとケンカすることとかはないし」
「そっか」
安心したのか、すずかはにこりと笑う。はやての次に交流が早かっただけに、何度も見てきた笑顔であるはずなのだが、どうにも去年くらいから直視していると落ち着かない気分になる。思春期を迎えている証拠なのだろうが……まあ深く考えることもあるまい。彼女は適切な距離感で接してくれるのだから。
「ショウくん……おはよう」
「おはよう」
聞き覚えのある声に振り返ると、やや息切れしているなのはと彼女を気遣っている素振りを見せているフェイトが立っていた。余談になるが、髪型をなのははサイドポニーに、フェイトは下ろすように変えたようだ。
普段いつも一緒の5人
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