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フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第一章 土くれのフーケ
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の前のルイズという人物を完全に信用したわけでもない・・・いわば警戒のための措置だった。
「俺のことはもういいだろ。それで?使い魔として召喚された俺は何をすればいい?」
「・・・え?」「うん?」
話題を変えようと、使い魔について切り出した所、ルイズが驚いた顔をしている。
「使い魔に・・・なってくれるの?」
「どうもこうもお前が呼び出したんだろ?」
「で、でも・・・元の世界に帰りたいとか・・・。」
「ああ、それはある。何か、向こうでやり残したことがあるような気がするからな。けど、今はその手立てがない。他にやることもないし、とりあえず使い魔にはなってやるよ。それに・・・」
「それに?」
そこで架は優しげな笑みを浮かべ、言った。
「コルベール先生たちから聞いたよ。ずっと見守ってくれてたんだろ。その借りは返さなきゃな。」
「あ、ありがとう!」
ルイズはパァッと明るい表情を浮かべた。どうやら断られると思っていたらしい。
元の世界に帰りたいのも本当だが、今言ったことも架にとって本音であった。それにコルベールたちからは、このままではルイズは留年してしまうことも聞かされている。自分の所為でそうなってしまうのであれば後味が悪かった。
「じゃ、じゃあ、これからよろしくね、カケル!」
「ああ、こちらこそだ。」
しかしこの時、二人はもっと重大な事態に巻き込まれていることは知る由もなかった。
そしてルイズが架の力を見ることになるのはそう遠くなかった。
数日後
―――はあ。何でさ・・・。
と呟く架。最近親友の口癖をよく使ってる気がする。このまま自分のものになってしまったらどうしよう。
「諸君!!決闘だ!!」
「「「おおおーーー!!!」」」
目の前には金髪でバラを持った、如何にも貴族のお坊ちゃまみたいな男―――ギーシュ。さらに自分と彼を取り囲み、なんか盛り上がっている生徒たち。
・・・どうしてこうなった。
思い出そう。今朝はいつものようにルイズの衣類の洗濯をし、ルイズが朝食に行っている間に部屋の簡単な掃除をする。どういう訳か、この世界に来てから、食欲や睡眠欲というものが減っている。体がまだ慣れてないせいだろうか。
その後はルイズと一緒に授業に出る。初日の注目度は尋常ではなかった。俺からすればみんなが連れている異形なモンスターにこそ驚いたんだが、その中に俺という人間が混ざれば俺が異端なのだろう。数日経った今でもまだ奇怪な目を向けてくるやつはいるが、だいぶ治まってきた。
話が逸れたがここまでは何にもなかった。問題は午後の休憩時間のことだった。
生徒の面々が学園の広場でお茶会を楽しんでいる中、架は席を外しブラブラと歩いていた。ルイズがクラスメイト
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