マブラヴ
0852話
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らは1人の気配。……ただし、会議室の隣に隣接している部屋にも気配が1つある。香月の護衛か何かか? 副司令官という肩書きがあるのなら……そして、本人が身体を鍛えていないのであれば、ある意味当然か?
その割には、妙に気になる気配ではあるが……いや、今はとにかく香月との会談だな。
そう判断し、目の前の扉を軽くノックする。
「はいはい、入っていいわよ」
中から聞こえてくるそんな声。
妙に軽い感じだな。ニューヨークのパーティ会場で会った時とはかなり違う。
いやまぁ、あの時は公の場だし、今日は非公式の会談だ。それを考えれば、態度や口調が違ってもしょうがないだろう。
「いらっしゃい、待ってたわよ。ほら座って座って。今日は色々と貴方に話を聞きたくて来たんだから」
国連軍の制服の上から白衣を着るという、ある意味では香月の立場をこれでもかと現している様子を見ながら、その瞬間、俺の中に触れようとしてくる何かを感じる。
何だ、これは……? 俺と同じ念動力の持ち主でもいるのか? いや、触れた感触ではそんな感じではない、か?
だが、俺に触れたナニカはまるで思いがけない程に熱されていた鍋に触れたかのような感じで、すぐに離れていく。
「ああ、それで俺に話を聞きたいって事だったが?」
ともあれ、どうやらこの会談は表向きの内容以外にも色々とありそうなのは事実なようだ。今のは一瞬だったからはっきりと分からなかったが、その辺は話している間に分かるだろう。
そもそも、俺の念動力はレベル10に達してはいるが、その多くがいわゆるサイコキネシスの方に特化している。ラーダやシャイン王女、あるいはギリアムのように予知とは違う方向性だ。
リョウト、ブリット、アヤとの間に起きる念動力の共振に関しては一種のテレパシーに近いものがあるかもしれないが、これも似て非なるものだろう。
「ええ。出来れば貴方達の中でも科学者と話したかったんだけど、コネがなくてね」
「そう言ってもな。こっちもこっちで色々と忙しいんだよ。今はこのマブラヴ世界に力を入れてるが、この世界以外にも交流を持っている世界はあるしな」
「でしょうね。だからあたしも無理は言わなかったのよ」
「……随分と以前会った時と言葉遣いや態度が違うな?」
「ふふん、あたしだってTPOくらいは弁えているわ。……ああ、そうそう。本題に入る前に聞いておきたいんだけど、アクセル代表って言い方は煩わしいから、公の場じゃない限りはアクセルって呼んでもいいかしら? あたし、堅苦しいのは苦手なのよね。その代わり、あたしのことも夕呼って呼んでいいわよ」
ニコリ、と笑みを浮かべながらそう告げてくる香月……いや、夕呼に小さく肩を竦めて頷く。
俺も堅苦しい態度は好みじゃ無いし、本人も言ってる通り公
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