GGO編
八十八話 鉄火場
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の通貨をゲーム内の通貨に変換し、プレイヤーが得ることが出来るシステムである。
このゲームが日本でも有名な点は、このシステムを利用して、ゲーム内で金を稼いでその稼ぎで日々の生活を営む……所謂、「プロ」の存在が有るからだ。
そしてその魅力を利用した物として、ゲーム内には巨大カジノが有ったりする。法律的には民営賭博と余りそん色ないため限りなくグレーだが、このゲームを運営する《ザスカー》と言う会社はアメリカに本社を置く会社で、そのためか一応日本の警察の目を逃れていたりするらしい。
目の前にあるのは、そんな法律逃れ(アウトロー)の一角かと、ボーっと考えつつ、リョウはふと思いついた。
「……」
メニュー画面を開くと、その端に自分の持ち金が表示されている。勿論数は1000クレジット。バリバリの初期金額だ。
「……いっちょやりますか」
どちらにせよ、明日からは金も稼がねばならない。まぁ、此処でスッたとしても、初期装備にはナイフの一本もあるわけで、なんとかなるだろう。
「博打は男の生き様だ!……ってな」
そんなことを呟きながら、リョウは店の中へと入って行った……
────
「……はぁ……」
「No……NOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」
リョウは困っていた。……何にかと言うと、現在の状況にである。
カジノの中は、まぁ案の定というかリョウの他には客は一人しかいなかった。リョウは何となくNPCとの1VS1(サシ)ポーカーをしていた。このゲームは簡単に言うと、勝てば勝つほど自分の金が増え、そしてどんどん強い相手と戦う羽目になる。と言うタイプの物でリョウはためしに限界挑戦をしてみようと、やめるかに中の選択値を延々Yes選択し続けた。NPC相手なら、いくら自分が掛け事に強いとはいってもいずれ負けるだろうと踏んでいたのである。
しかし実際は全く敗北することなく、結局50連勝近く勝ち続け……
『そもそも彼奴らとやってても全然負けねぇ時点でなんかおかしいと思うべきだったんだよな……』
思えば和人や直葉、中学の事の同級生達とこんな感じのゲームをした時も、自分は殆ど負けたことが無かった。思えばそれは本来ならあり得ないことだったのだ。確率的に。
つまり……どうやら自分は、とんでも無く賭け事が強いらしい。それで稼ごうとは思わないが、まさかこんな才能があったとは……自分でも知らなかった。
「リアルラック高すぎだって言われるわけだ……」
キリトに良く言われた文句をおもいだして、リョウは苦笑しながら目の前で英単語で《無い》を意味する一文字(二文字?)をやたら喚きまくっているギャングのボスっぽい太ったおっさんの顔を見やる。その時だった。
「うっわぁ!!すっごいね君!!」
「おうっ!?」
突然、真後ろから声がし
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