ランニング:剣術大会
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だぞ!?」
ガーハッハ、と笑い声と共に剣が振られ、俺は無言で剣を防御に回す。
観客席からは二人の叱咤まで届く。
そして、とうとう奥まで追い込まれた。
「コレで、終わりだぁああああっ!!」
上段から一気に振り下ろされる剣を、「ハアッ!!」
中段から放った剣で弾いた。
「ナァッ!?」
渾身の一撃を弾かれたバカは下がる。
「これだから脳筋は!!」
そこから押し返す様に剣を煌めかせ、馬鹿を押し返す。
「ウォオオオッ!?」
「馬鹿か、俺はテメェにワザと攻撃させて、後から圧倒的力を見せ付ける為だけにワザと苦戦してやったんだ。有り難く思え!!」
剣を下段に構え、飛び出す。
アインクラッド流片手剣剣技<チャージング・セイバー>。
天城流秘奥義<天空翔牙>。
どちらも、この剣技の名前だ。
これは唯一、俺がソードスキル内に組み込んだ天城流の秘奥義。ーーー忘れずにいる約束の一つ。それを忘れないために。
下段から放たれた剣は馬鹿の剣を折り、喉元につきつけた。
「勝負あり、だな」
「もう、負けたかと思いました!!」
「ワリィって」
二人に謝らねばならないのは完全に決まっていたため、俺は全力土下座を敢行。それで許されたから良いものの、これ以降、博打するなと博打禁止令が出された。……まぁ、当然だわな。
『……流石の僕も出ようかと思ったんだけど?』
ロードにも睨まれ、俺は下がるところまで下がった。
これこそ、狩人の名がガタガタに墜ちた。墜ちるところまで墜ちた。
「さて、これから祝杯を上げに行きましょう!」
「賛成です!!」
「……だな」
ヤグルシ剣術大会
東ブロック優勝者 ユリア・エルステール
西ブロック優勝者 ユイリ・エルステール
北ブロック優勝者 ライト
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