ランニング:剣術大会
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紹介状を出して渡した。
「……確かに受け取った。アリシア様には随分と贔屓にさせて貰っている。あの村長に変わってからご苦労されていると思うと……」
随分とアリシアさんにお世話になっているらしい。どういう人脈を持つのか本人に聞きたいくらいだ。
「まぁ、そういうわけだ。頑張れよ、三人共。俺は個人的に応援するぜ!」
「有難うございます!!」
ガッシと手を掴んで、名前と出身、剣技流派を書いた。アインクラッド流とは面白い、と衛兵は言ってくれたから嬉しいものだ。
「十一時三十分までに会場の控え室に入りな。クジによって東、西、北組に分けられる。試合用の剣もそこで貸し出されっから、お前さんらの剣は使うなよ。十二時の鐘で予選、型の演武で一組が八人に絞られる。一番から十番までの型は事前に配布ーーーって言わなくても解るか?」
「ああ、皆まで言うな」
手を出して言う。一度やりたかった。某マヨラーの名言。
「ま、本選に行ったら後は本気の試合だ。そこから一人ずつ勝者が決まり、晴れてヤグルシ衛兵の天職が与えられる。頑張れよ、未来の後輩!」
若い衛兵は激をくれると、俺達はここから離れた。
「んじゃ、頑張れよお前ら」
「同じ組になったら?」
「ならねぇよ。神さんにお願いしたからな!」
「自信タップリな発言ですね……ハァ……」
その言葉を最後に、俺達は別れた。
予選を終えて、俺は溜め息を付いた。
……何故ここでも剣の型をせにゃならんのか……と。
「つっかれたぁ……」
『演武ではかなりの好印象だと僕は思うけどね』
ロードが言う。事実、何とか俺達は東西北と残った。後は試合のみである。
『ねぇー、そろそろ交代』
「しねぇよ馬鹿」
こけに顔があったら左フックからの右ストレートをロードに浴びさせてやりたいが、これは次の機会に取っておく。今は大事な大会中だ。
「さて、とっとと勝って、寝るか」
『寝るしか能がなイタッ!!』
前言撤回。今殺る。
俺は精神体になってロードを殴った。
試合はほぼ一撃で終わらせ、決勝戦。
相手はゲンみたいな脳筋。楽勝。
「行けー!ライトー!!」
「ガンバレー!!」
観客席では、既に優勝が決定したユイリとユリアが居た。これは是が是非でも勝たねば。
「ーーーー始め!」
途端、脳筋が動き始めた。
「イャアアアアアッ!!」
甲高い声と共に左上から斬り込まれる剣を、俺は剣を斜めに構えて剃らす。
ギャリンッ!!と盛大な音がし、火花が散った。
「……今までの奴等とは桁違いだな」
「ガーハッハ!!オレを嘗めるなよ!!」
そして、そこから剣の連撃が始まる。
「……」
「どうしたどうした!!防戦一方
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