第6章 流されて異界
第107話 チアガール……ですか?
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何チームかを出して――。
う〜む、かなり判り難いな。
この辺りはかなりアバウト。そもそも二年生からは理系、文系に別れた上、成績上位者のみのクラスも編成される為に、クラスの男女比が一定ではない。故に、一クラスから一チームだけ、と規定して仕舞うとかなりの不公平な選手配分と成る為、その辺りはかなりアバウトにして、ルールはたったひとつ。全員が何処かの競技に参加する事だけ、と言う非常に平等な球技大会となって居るらしい。
但し、ここには性差別さえ存在しない、……と言うある意味、悪平等じゃないのか、と思わせる部分も存在して居るのですが。
何よ、そんな事も判らないって言うの。本当に使えないわね。
非常に失礼な、彼女に相応しい上から目線の言葉で前置きをした後、
「大丈夫よ、みくるちゃんには高校野球に付き物の衣装で頑張って貰う予定だから」
……と続けるハルヒ。どうでも良いが、彼女の中で俺は、ずっとダメダメな子分扱いと言う事でファイナルアンサーと言う事ですか。
しかし、高校野球――。
尚、このハルヒの言葉からも判るように、俺たちが参加するのは野球。この冬のクソ寒い中、硬式のボールを追い掛けて野球をする、と言う事。
もっとも、サッカーやバスケットなどの荒っぽいスポーツと比べると野球の方が未だマシだとは思うのですが。
有希や万結が参加する球技と考えるならば。
「もしかしてチアガール?」
身体の小さな彼女らが、図体のデカい男どもに囲まれる可能性のある球技への参加にならなくて本当に良かった。などと考えている俺を無視するかのように会話は進む。
但し、本気になって彼女らが動けば、例えプロのサッカー選手でも彼女らの動きを捉える事は出来ないのですが。
「そうよ。流石に涼子ね。一々説明する手間が省けて助かるわ」
暗に俺のオツムの出来が悪いと言わんばかりの口調でそう答えるハルヒ。ただ、別にそんな事。……朝比奈さんが一年六組の野球チームに加わろうが、そのチーム専属のチアガールになろうが、基本的に俺には関係ないので……。
ただ……。
「おいおいハルヒ。真冬の寒空の下で、朝比奈さんにチアガールのコスプレなんぞさせたら風邪をひくやろうが」
一応、ひとつぐらいは文句を言って置いた方が俺らしいか。そう考えて、深い考えもなくそう口にしてみる俺。
但し、その言葉を発するのと並行して深く考えて見ると、真冬の花園や、国立には女子高生のチアガールが居る可能性が非常に高いので、真冬の北高校のグラウンドにチアガールが居てはいけない、と言う道理がない事にも気付いたのですが……。
まぁ、流石のハルヒでもこんな部分にツッコミを入れて来る事はないか。
「そんな物は根性さえあればどう
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