第6章 流されて異界
第107話 チアガール……ですか?
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、彼女の方も俺の対応と言うヤツが判って来たのでしょう。これからは少し変化球を交えて次の展開を予想させないようにせねばならないか。
表面上は真面目腐ったもっともらしい表情を崩す事もなく、そう続ける俺。
しかし、ハルケギニアに召喚されてからコッチ、嘘を吐く事だけが上手に成って行くな。これが大人に成ると言う事か。
……等と、やや自嘲的に考えて見るが、それも一瞬の事。
「せやけど、この場にたった一人、一年六組の人間やない御方が居る」
その女性に対しても同じ目標を掲げさせたら問題があるでしょうが。
俺の右隣に座る有希の正面。丁度、ハルヒの左隣に座るメイド服の上級生に視線を移しながら、そう言葉を締め括る俺。
尚、急に話を振られた朝比奈さんは、ほえ? ……と可愛い声を発しただけで、俺の顔をただ見つめるのみ。この反応は間違いなく、自らに話が振られる、などとは考えていない状態。
……この人、何時でも自分は騒動の外側で傍観者を決め込む事が出来る。そう考えているんじゃないのか?
小首を傾げて疑問符を浮かべた、非常に可愛らしい先輩に対して、少し批判的な意見を思い浮かべる俺。ただ、彼女のような一般人が好んでハルヒ系のトラブルメーカーが巻き起こす騒動に巻き込まれたいと思う可能性は低いので……。
自らを傍観者の位置に置きたい、と考えるのは不自然ではないか。
尚、この北高校の球技大会とはクラス対抗。一学期と二学期の期末試験の後に、試験の採点と、ついでに学期の成績を付ける為に授業は休み。その間に、生徒たちは球技大会を行うと言う事になって居るらしい。
俺は季節外れの転校生で有った為に、本来なら員数外だったはずなのですが、其処はそれ。ハルヒをあまり野放しにしたくない綾乃さんと、俺を巻き込みたいハルヒの利害が一致。その球技大会にも強引に参加させられる事が既に確定して居ました。
俺の全く知らないトコロでね。
俺の問い掛けに対して、本当に使えないわね。……と前置きをした上で、
「みくるちゃんにも、当然、あたしのチームの一員として頑張って貰うわよ」
……と、本当にくだらない。答えるのも面倒と言わんばかりの答えを返して来るハルヒ。
……と言うか、前言撤回。ハルヒが傍若無人に振る舞う相手が俺以外にもう一人だけ存在していました。
ただ、おそらくハルヒ的には、これでも朝比奈さんに対しては多少の遠慮と言う物が有ると信じたいのですが……。
「え、え〜! そんな、涼宮さん?」
当然、事前に根回しのような事をハルヒが行って居る訳もなく、寝耳に水の内容に流石に大きな声を上げる朝比奈さん。
確か、有希に聞いた話では、この学校の球技大会は一、二年生合同。幾つかの競技に各クラスから
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