第6章 流されて異界
第107話 チアガール……ですか?
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目のサイズで袖が長く手が少し隠れる程度。それに、オフタートルで有るが故に、首の辺りにもかなりの余裕があるように見えて居る状態。更に、プリーツスカートも普段の制服のスカートと違い、ひだが多いのもその印象を強くしているように思えるのでしょう。
動きがはつらつとしていて、更に何と言うかメリハリの利いた普段の彼女は彼女で良いのですが、こう言う柔らかでシックな雰囲気も意外と言えば意外な魅力が有るのかも知れません。
何にしても美人でスタイルが良ければどんな格好をして居ても様になる、と言う事なのでしょうが。
もっとも、口調から感じるほどの不機嫌と言う訳でもなければ、冷たい雰囲気でもない。何と表現すべきか判りませんが、何かひとつ口を挟まなければ気が済まない、と言う感じ。
関西風で言うトコロの、いっちょかみ、と言うヤツでしょうか。
但し、
「可愛い女の子だけに親切なんじゃなくて、万結の場合は、なんとなく手を掛けてやらなけりゃならないような気がする、そう言う相手と言う事」
取り敢えず、そう答えて置く俺。ただ、万結の場合はもっと切実な問題。何となく……なのですが、このまま放置して置くと、ここ……。俺の隣に腰を下ろしたまま鍋に手を出す事もなく、ただ黙って時を過ごして仕舞う。そんな気がしたから、こうして世話を焼いているだけ。まして、可愛い女の子に対して親切にすると言うのなら、こちらの世界にやって来てからほぼ放置状態の朝比奈さん、朝倉さん、弓月さんの三人は可愛くないと言う事に成る。
どう考えてもそれは有り得ないでしょう。
それに、
「そもそも、俺が別に手を出さなくても、何でも出来る人間は一人で勝手にやって行って仕舞うし、其処に他人が手を出して来る事をウザイと考える人間も多い」
ハルヒやって、そのタイプの人間やろうが。
イラチで他人の言う事を聞かない。……と言うか、意図して正反対の事をやろうとするへそ曲がりが、他人が自分のする事に対して一々口を出して来られて気分が良い訳がない。
「そりゃ、まぁ、そうなんだけどね」
一応、俺の言葉に肯定の答えを返しながらも、何か未だ不満が残る雰囲気のハルヒ。もっとも、何もかもに満足したブタに成るよりは、不満足なソクラテスに成った方がマシなので、ここは素直に無視。まして彼女は、ソクラテスだろうが、プラトンだろうが好きな者に成ってくれて構わないのですから。
少なくとも、ニーチェを忘れさえしてくれなければ。
しかし、
「涼宮さんが言いたいのはそう言う事ではない、と思う――のだけど」
ハルヒの隣に腰を下ろす朝倉さんの溜め息にも似た独り言。その中には少しの呆れと、そしてそれ以上の諦めに似た色を着けていた。
但し、直ぐに続けて、
「でも武神さん
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