暁 〜小説投稿サイト〜
とある魔術の禁書目録〜純白のアスター〜
灰色から黒へ

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『絶対的な力があれば、誰も傷つけないで済む』
『無敵になれば、誰も俺を攻撃しない』
『無敵に____なれば____』


俺は


この選択をして良かったのか?



『二万体の妹達(シスターズ)を処分せよ』
俺は最初分からなかった
00001号、俺はそいつを動けなくした
これで終わりかと思った
だが
『後ろの人形を処理しなければ実験は終わらない』
処理?それって…
俺の読みは当たっていた
あいつは反射があるのに撃ってきて、自分で殺しやがった
俺はそいつを見て
「こォいう事かよ…」
と吐き出した


それからは同じだった
あいつらは自分で撃って自分を撃つ
その繰り返しだった
俺はただ、突っ立ってるだけだった
だが俺は、00129号の時
俺は初めてこの実験で”殺した”
百以上もあいつらは自分を撃っていて、腹がたった。だから殺した
その時に感じた罪悪感。俺はもう見抜いた
「約束、破っちまったなァ…」
俺は約束を破った

俺を最後まで信じてくれた、姉との約束を


その後、俺は殺しまくった
殺して殺して殺しまくった
その時から、俺はもう狂っていた
いつしか妹達(シスターズ)を”人形”だと思い始めた
いや、言い聞かせていた
あいつらは人形
モルモット。ボタン一つで出来る模造品だ
俺はそいつらを”壊しているんだ”
そう考えると、俺の身体から何かが抜けたような感触があった
____あぁ、そうか。こォ考えれば良かったンだ
だけど、頭は納得していなかった
そこで俺はある事をした
それは

妹達(シスターズ)に話しかける事だ

だがそれは普通に、ではなく、残酷な言葉を並べて
もしあいつらが止めてと言ったら止めよう
そんな甘い考えだった
だけど、現実は甘くなかった
あいつらは止めてという言葉をしず、動きも止めなかった
俺から逃げている。それは当たり前だ
なら止めてって言えよ
死にたくないって言えよ
俺をこれ以上狂わせるな
俺をこれ以上
「………ヒヒャ」
汚く染めないでくれ



もしこの世界にヒーローがいたら

もしこの世界に姉がいたら


俺を止めてくれるのだろうか?



「………あァ、時間だ」
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