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Fate/staynight/the/crossovermoment
真の魔術
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。
軽く上に投げキャッチ、そして石を俺に返した。
「完璧な強化なら、今の石の数倍は硬い」
「硬い?」
手の平の石を握るが硬いとは感じない。
「強化する前の石なら、私の腕力で割れている。
が、強化が一応、成功した結果が、それだ」
見た目は通常の石でも中身は別物、強化魔術の特訓を初めて半日で、まだシックリと成功と失敗の判断基準がわからない。
「地道に強化の鍛錬を繰り返せば、完全な強化が可能だ」
特訓の為に大量に拾ってきた石の一つをアーチャーは拾った。
「慣れれば一瞬で強化が可能だ。
君は強化に時間を掛け過ぎているのが欠点だ」
アーチャーの手元の石が一瞬で変化した。
俺の強化魔術の速度の何十倍も早く一瞬で、不完全な俺の強化なんて目じゃない。
「君は今迄、投影魔術以外、教わらなかったのか?」
「教わってないな。
家族は全員事故で死んで、俺の代で神崎家は終わりって言われた」
もし、父親が仮に生きていたら今の俺は投影以外の魔術も使えたかも知れない。
父親はオールマイティーで大抵の魔術が扱え、魔術師の中でも古典的な魔術師と言われた。
一つに特化しない魔術師、それが父親で中間的、中級魔術なら発動出来る変わった魔術師でもあった。
「俺の師匠、一年程前に偶然会ってな。
魔術の特訓中に、ふと現れて俺のミスを魔術を指摘した」
「偶然?
訓練中と言ったが、何処で特訓していたんだ?」
「学校で・・・・・・誰も居ない時に」
その一言でアーチャーは重い重い溜め息を付いた。
予想を裏切らない反応で、俺は恥ずかしくなってきた。
「君は馬鹿なのか?
それとも馬鹿を超えて阿保か?」
反論出来ない。
自分でも考えれば考える程、あの頃の俺は馬鹿だな〜としか思えない。
深夜の学校、誰も居ない校舎の真ん中で魔術の特訓だなんて阿保だな、一年程前の俺!
「ま、まぁ、深夜の学校で魔術の特訓してる最中に見付かって会話して、手本を見せてもらった」
「手本?」
「俺の師匠、俺の通ってる高校の生徒でね。
校内で魔術が発動すると自動的に師匠に異変を教える結界が張り巡らさてんの」
自分より他人を優先する師匠らしいが、感知結界を学校全体に張るなんて大胆過ぎる。
校内の様々な場所に張っているが、1つの結界で学校を覆う程の規模だ。
「俺の投影は穴だらけで、無駄が多い。
そう言って、俺の目の前で勝手に投影を始めたんだ」
「ほう、急に現れ急に手本を」
「最初は焦ったよ。
急に俺の投影に文句、その次の行動が手本だからな」
素手の無の投影を初めて目の前で体験した。
以前の俺の投影に比べ投影は的確で繊細な手順で。
「投影の基礎、なのかな?
ほら、俺の投影魔術って特別じゃん?
師匠なりに色々と説明してくれたんだけど、半分も理解出来なくて」
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