暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epico4恋愛は友情の切れ目
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子の憧れ、お姫様抱っこ! でも体重が軽いと言っても女子ひとりを腕の力だけで抱え上げられる男子とか居ないわけで。だけどそこに現れた男子が、ルシル君なのです!」

刀梅にガッツリ詰め寄られて力説されたルシルが「それくらい、なんでもないから出来るけど・・・」若干引き気味に了承すると、ルシルの周りに居た天音や咲耶、わたしやはやての周りに居た女子までもがルシルに顔を向けた。わたしとはやてでジロリとルシルをジト目で見る。

「じゃあ、刀梅から・・・」

「やっほーい!」

ルシルが刀梅、天音、そして「きゃっ。・・・あぁ、わたくし、幸せですわぁ?」咲耶とお姫様抱っこして、さらにしてもらいたい女子が名乗りを上げて、結局はわたしとはやてを除く女子全員がルシルにお姫様抱っこしてもらった。

「短時間に14人も横抱きするなんて約二万年(これまで)の中で初めてだな」

「疲れ様、ルシル君」

「早速人気者ね、色男」

最初は不機嫌そうだったはやても、7人くらい抱え上げた頃からルシルの腕を心配しだして、たった今、苦笑気味に労いの言葉を掛けた。で、わたしは変わらず不機嫌気味に声を掛けた。するとルシルは「これくらい問題ないよ。というか、これくらいで不機嫌になるなよ」はやてには優しく、わたしにはやっぱり素っ気なく返してきた。

(む。またわたしだけ)

さすがにちょっとイラッと来たから、携帯電話を片手に「女子のみんな、ちゅうもーく!」わたし達の周りに居る女子にとある写真を見せる。すると「きゃぁぁぁぁ!」「可愛いーーー!」黄色い歓声を上げた。

「シャル。君、一体何を見せて――って、おい!」

女子の人垣を掻きわけてわたしに詰め寄って来たルシルにも携帯電話のディスプレイを見せる。表示されているのは、クリスマスパーティで強制的に着替えさせたドレス姿のルシル。

「貴っっっ様ぁぁぁぁーーーーーっ!」

「王子様だとか浮かれてるからだよ、バーカ、バーカ!」

携帯電話の取り合いになる。ここでわたしは「へーい、パス♪」天音に携帯電話を放り投げるとキャッチしてくれて、「シャル。あとでデータちょうだい!」そう言って、今度は「わたくしもほしいですわ」咲耶にパス。咲耶に「返却を求む!」ルシルが近寄ると、咲耶は何を思ったのか両腕を広げてハグの体勢を取った。

「なにやってんの、委員長!」

咲耶の手から携帯電話を掠め取る刀梅は、「他にどんな写真があるの?」携帯電話を操作し始めたから、「観るのは写真データだけね!」注意しておく。別段見られて困るものはないけど、そこはプライバシーってことで。

「刀梅、大人しく返せ!」

「まあまあ、減るもんじゃないし♪」

「減るっ! 俺の尊厳値が! そんな恥、誰にも見られたくないんだって!」

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