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ソードアート・オンライン 〜Hero of the sorrow〜
戦乱の剣と託されたもの
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いから誰も送れない。しかし五代はカナリアの力を借りて来た。疲労したカナリアにはきつかったようだ・・・」
ユキたちを背負い、部屋のベットに寝かせた貴虎はクラックの壁を開く。
「君に一つ、弓について言っておくことがある。弓に力を込めるのは、弦を引っ張る時だけでいい。あとは心を落ち着かせて撃つんだ・・・。では、な」
貴虎は短い時間だったが、ユキの心に何かを残した。資料を読み始めるユキ。
その資料には―――――――――――。
キリト達がログアウトしてから一日が立った。
キリト達がログインして驚いたのはユキの状況。腕、脚全てが包帯でまかれており、ところどころに血が滲んでいる。
拳に関しては皮が擦り切れ、見るからに痛々しい。
「お前・・・どうした?その怪我」
ユキは笑顔で弓剣を見せ、後ろを指さした。響鬼と映司、晴人が死体のように寝ていた。
「特訓ですよ・・・いろいろとね」
「しょお〜〜〜〜〜ねん・・・響鬼さんは疲れたよ・・・」
「お、同じく・・・」
「ドー・・・ナツ」
「朝から・・・ご苦労だな」
宿から真が出てくる。
「ユキ・・・昨日のことは聞いたが・・・弓剣の方は大丈夫か?」
「は、はい!!――――――真さん」
「なんだ」
「持ってください」
弓剣を真の前にかざす。真はそれを握る。
「・・・大丈夫なようだ」
少し笑った真は、準備してくると言って宿へと戻る。
資料を見てわかったことがある。
一つはアマノ・アズサ。その力は、何回も使用することで成長する。
さらに心を落ち着けることで、その力はより強くなっていく。
強くなっている証拠に、刃はより美しく、矢も鋭くなっていく――――と書かれていた。
しかし、問題はココからだ。
黒い剣の正体。戦乱剣ダインスレーヴ。
解放条件は興奮状態に陥ることの他に、体力の枯渇。
コレは自分の命を守るために発動する。命を狩り尽くす剣、それがダインスレーヴだった。
ユキはこれにならないよう、晴人たちの力を借りた。
暴走したら止めるように。体力をつけるために、ひたすら森の木を倒す。
そのおかげか、アマノ・アズサは約一日、30分の休憩をとることで使用可能になった。
さらに、頭の中にある謎のデータによってアマノ・アズサが汚れる前に自動格納されるようになっている。
それが何かはわからなかったが、利用する物は全て利用する。力はあった方がいい。
自分を犠牲してでも、絶対に。
ユキにとって今、アルゴのことが頭の中の大半を占めている。
そんなことを考えていると、他の人達がいつの間にか周りにいた。
「ユキさん」
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