マブラヴ
0850話
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国連総会が終わり、ようやく解放された……と思いきや、何故か俺の姿はまだマブラヴ世界にあった。
それもオーストラリアにある基地ではない。国連本部ビルの近くにある高級ホテルのパーティ会場に、だ。
一応表向きとしてはシャドウミラーがマブラヴ世界にやって来た事を歓迎しての、ウェルカムパーティとなっているんだが……まぁ、その実体は見ての通りだ。
パーティに参加している他の国の者達は、お互いがお互いを牽制して全く話し掛けてくる様子はない。いや、どちらかというと遠慮しているのだろう。
そして、遠慮されている最大の原因がワインを片手にこちらへと近づいてくる。
「やあ、アクセル。パーティは楽しんで貰えているかな?」
そう声を掛けてきたのは、アメリカ大統領のビル・レーガン。背後に数人の政治家を引き連れての登場だ。
ここがニューヨークである以上、大統領が国連のパーティに姿を現すのはおかしな話じゃない。それも、異世界の国家であるシャドウミラーを歓迎する為のパーティなのだから。
「ああ。この世界では珍しい天然物の食材はさすがだな。特にロブスターは俺好みでいい感じだ」
「はっはっは。そう言って貰えると助かるよ。……それにしても、シャドウミラーには綺麗どころが揃っているね。羨ましい限りだ」
ビルの視線が向けられているのは、コーネリアとスレイ。2人共が急なパーティという事もあり、ニューヨークにある店で急遽購入したドレスを身に纏っている。
コーネリアは赤のボディラインを強調したようなドレスで、スレイは背中が大きく開いている青のドレス。
赤と青という対比と、2人共がちょっと余所では見る事が出来ない程の美人だからか、大統領という職務上色々な美人を見てきたであろうビルの目にも感嘆の色が宿っている。
「ふふっ、そう言って貰えると私もこうして着飾った甲斐があるというものだ」
コーネリアがワイングラスを片手に、小さく笑みを浮かべる。
そんな何気ない仕草にも、ブリタニア皇族として育てられてきた気品が溢れているのに気が付いたのだろう。ビルの表情が小さく驚きに見開かれ、やがてその視線が再び俺に向けられる。
「アクセル、君の両隣にいる女神2人を紹介して貰ってもいいかな?」
「ああ、こっちはコーネリア・リ・ブリタニア。シャドウミラーの実働班の指揮官だ。……まぁ、分かりやすく言えば、シャドウミラーの軍隊のトップに立つ人物といったところだな」
「確かに私は実働班を率いているが、実際に軍のトップはアクセルだろう?」
笑みを含んだ声でコーネリアがそう告げると、その隣にいたスレイもまた艶やかな笑みを浮かべて頷く。
「確かに。何しろアクセルとニーズヘッグは色々な意味で規格外だ。実際、アクセルとシャドウミラー全機で戦っても勝て
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