暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
マブラヴ
0850話
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が集まってきた。
 そんな視線を浴びている中で、ビルが笑みを浮かべながら口を開く。

「英雄色を好むとは言うけど、さすがに凄いね。このような美女2人とは……」
「私達2人? まぁ、確かに今ここにいるのは私達2人だけどな」

 ビルの言葉に、スレイが小さく笑みを浮かべつつそう呟く。
 その言葉の意味が分かったのだろう。ビルの視線が再び驚愕に見開かれ――どこか演技っぽいが――俺を見据える。更に周囲から向けられる視線は色々と厳しい物になったのは事実だった。
 だが、その中でも何人かは何かを考えるかのように視線を逸らす。
 ……何を考えているのかは大体分かる。俺が女好きだと判断して――既にそれは否定出来ないが――自分の息の掛かった女を差し出すなり、あるいはハニートラップに仕掛けようとするなりの方法を考えているのだろう。

「ちなみに……コーネリア嬢がアクセルと違う世界の出身という事を聞いたが、こちらのスレイ嬢は?」
「私は……そうだな、アクセルと同じ世界の出身と言ってもいいだろう」

 一瞬口籠もったスレイだが、すぐにそう言い切る。
 俺の元々の世界とは違うが、OGs世界という意味では一緒なので間違ってはいない。
 そんな風に思った時だ。不意にこちらに近づいてくる気配を察知したのは。
 マブラヴ世界で最大の国力を持つアメリカの大統領が俺と話している中で、何の怯みもせずに近づいてきたその相手は、小さく笑みを浮かべて口を開く。

「レーガン大統領、申し訳ありませんけどあたしにも彼を紹介して下さいませんか?」

 そう告げてきたのは、女だった。それもこの状況で堂々と話し掛けてくるのだから、ただの女ではないだろう。
 外見で言えば、コーネリアに近い紫色の髪が印象的だ。ボディラインを際立たせる薄緑色のパーティドレスを着たその姿は、このパーティ会場の中でも、トップクラスの美人と言ってもいい。目には高い知性の光があり、不敵な笑みを浮かべつつ俺とビルへと視線を向けている。
 年齢で言えば、俺やスレイと同じくらいか。
 その瞳に浮かんでいるのは、強い好奇心と貪欲な光だ。口元には自信に満ちた笑みを浮かべている。

「ミス香月。貴方も来ていたのか」

 香月と呼ばれた女に向けるビルの視線は、一瞬ではあるが確実に忌々しげな光を宿していた。もっとも、すぐにその視線を柔らかな色で覆い隠したのはさすがに大統領と言うべきか。
 ……しかし大統領に疎まれているこの女、一体何者だ? 見た感じではどことなくレモンに通じる印象を受ける。
 香月と言う名字から考えると、日本人……あるいは、アメリカの大統領と知り合いとなると日系アメリカ人か? 身体の動かし方を見る限りでは軍人には見えないが。となると、政治家……いや、レモンと同じような印象を受けるとな
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