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ソードアート・オンライン もう一人の主人公の物語
■■インフィニティ・モーメント編 主人公:ミドリ■■
壊れた世界◆生きる意味
第六十一話 生きる意味:ミズキ
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ろで死ぬなんて、さぞかし無念だったろう……」
 マルバが悲しそうに俯いたが、しかしミドリは彼の言葉を否定した。
 
「それは違うぞ。これは確信を持って言える。あいつの最期の時、俺はまだMHCPとしての感情モニタリング権限を持っていたからな。彼は満足して死んだ、それだけは確かだ」

 全員が驚いてミドリを見た。ストレアが慌てて言う。
「それって大事なことなんじゃないかな? だってさ、『自分の人生に意味があった』と思ったからこそ、彼は満足して死ねたはずだもん。それが彼の『生きた意味』につながる鍵なんじゃない?」
「そう言われてみれば、確かにそうだ……! それじゃ、彼が『生きた意味』ってのは一体?」
「……きっと今ミドリさんが言ったとおりですよ。ミズキさんはいつも、自分がやるべきことを自分ができる範囲で全力でやっていました。ミズキさんの『生きる意味』は、『後悔しないために、できることはなんでもやること』ではないでしょうか」
「なるほどな……。それがかの『英雄』の『生きる意味』だったのか。……ありがとう、君たちのおかげでいろいろ分かったよ。答えが出せそうな気がしてきた……」

 ミドリは立ち上がろうとして、身体が奇妙にふらつくのを感じ、思わず机に手をついた。
「ちょっ、ちょっとミドリどうしたの?」
 アイリアが心配そうな視線を向けてくる。ミドリは大丈夫だと答えようとしたが、口がうまく動かなかった。力が入らない。そしてついに視界が暗転し――
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