二十四章 幕間劇
美空と久遠の黒歴史
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「ああ、一真。こんな所にいたんだ?」
縁側に腰かけていた俺に後ろから掛けられた声は、随分と懐かしいようにも思えた。
「よう結菜、俺を探していたのか?」
「いえ、別に用って言うのはないんだけど」
俺は今後の事を考え中だったが、どうしても簡易型神殿を完成するのが出来ないと言う事で、俺も神界に行って手伝おうかと申し出たが護法五神を始めとした神仏達は創造神様の手を患う訳には参りませんと言われてここでしばらく考えていた。頭で考えるのではなくタブレットを見ていたが、作る職人が少ないのかそれとも夜叉五千がいても作る日数が足りないのかとも思ったが俺の仕事はとっとく事にした。で、今に至る感じで結菜は俺の傍らに腰を下ろして来て当たり前の振る舞いを見たのはいつ振りだろうと考えていた。懐かしい感じではあるが、初めて会った時よりかは随分とマシである。あの時は敬語だったが、俺の妾の仲間入りを果たす頃には敬語無しだったからな。
「今日は久遠と一緒ではなかったのか?」
朝の時にそんなのを聞いたような気がしていた。
「久遠には私より、他の勢力の子と仲良くしてもらわないと。・・・・奏さん達は船にいるのかしら?」
「奏達は大戦の準備で忙しいから、呼べと言われても呼べないよ。呼べるとしたら桜花達くらいかな『お呼びでしょうか?隊長』あらら、通信が来たよ。今そっちは暇?暇ならこっちに来てくれるか」
『現在戦の準備中ではありますが、ちょうど休憩したいところでした。今から行かせてもらいます』
通信を切ってから、上空から来たのは沙紀と桃香に詠美だった。一応結菜には自己紹介してあるが、沙紀は知っているとして桃香は劉備で詠美は松平が改名するであろう徳河の者だと言ってあるから問題はない。
「こんにちは、結菜さん」
「こんにちは沙紀に桃香に詠美」
「ちょうどこっちは休憩だったから来てみたの、ご主人様も休憩なの?」
「恐らくだけどそうなんじゃないの?吉音さんは相変わらずだけどね」
「ま、そういう訳だ。奏達とは妻であり結菜達は妾ではあるが、俺にとっては妻が増えたと思っている。奏や桃香達は性格や容姿やら全然違うからなのか、全員それぞれが魅力的なもんを持っている訳だ。女の敵だと言われがちだが、俺から好意ではなく桃香達側から来たからな」
それと桃香達が俺らが何をしているかは、船にある報告書で見ているからなのか。桃香はお茶の用意をしていたり、詠美はタブレットを取り出して船からの監視をしていて沙紀は結菜と話し込んでいる。俺は桃香からの久々のお茶を飲んでいたが、結菜達はあの時から全然変わってないなと言った。
「それって私と初めて会った時?」
「まあな、でもあの時よりかはマシになったぞ。何しろあの結菜が敬語で話していたからさ、
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