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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 第23話 「祝福の風」
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仲が良いのですね」
「当然だろ。いっつもこんな感じでイチャついてんだから」
「え、それ本当? ……いいなぁ」

 ツヴァイの発言を合図に次々と声が上がっていく。振り返ってみると、シグナムやザフィーラまで静かな笑みを浮かべていた。
 はやてと今のように触れ合うことがあるのは、ヴォルケンリッター達は知っている。マリーさんも知らない相手ではない。しかし、それでも恥ずかしいものは恥ずかしい。はやても素であったため、俺と同様の感情を抱いたらしく顔を赤くしている。

「ちょ、ちょっとそういう視線向けんとして。ショ、ショウくんが好きなんは……ヴィ、ヴィータなんやから!」
「はあ!? は、はやて、あたしになすりつけようとすんなよな!? あたしよりはシグナムだろ。乳魔神だしよ!」
「なっ……ヴィータ、お前は何を言っているんだ!」

 ヴィータの好意は家族に近いものだが、彼女は強気な性格だが照れ屋な面もある。前に一緒に歩いていたとき、兄妹に間違われたことがあるがそのときも真っ赤になっていた。なので慌てるのも分かる。
 シグナムが慌てているのは好意云々の話ではなく、ヴィータの口にした乳魔神という言葉が原因だろう。

「な、何って、シグナムの胸がでけぇのは事実だろうが!」
「胸の大きさは今の話に関係ないだろう!」
「おい、主の前だぞ。熱くなるな」
「ザフィーラは黙ってろ!」「ザフィーラは黙っていろ!」

 逆ギレに等しい怒声を浴びせられたザフィーラは、俺にあとは託すと言わんばかりの視線を向けると黙ってしまった。確かに事の発端に関わっている身としてどうにかしなければとは思うが、今のふたりを止めるのは一苦労だ。だがしかし、やるしかあるまい。

「お、おい、ふたりとも落ち着け」
「うっせぇ! というか、ショウがはっきりしねぇのがいけねぇんだろ!」
「そうだ。お前が誰を好きか言えばいいだけだ!」

 いやいやいや、落ち着いてよく考えろ。誰かしら言えば、確実にそいつと妙な空気になるぞ。といっても、無理やりにでも言わせそうな雰囲気だ。どうする……

「え、えっと……お、俺が好きなのは……」

 俺が指差したのは……リインフォース・ツヴァイ。オロオロしていた彼女も、ふとこちらに気づき小首を傾げた。

「……え? リインですか?」
「う、うん」

 俺の行動にしらけたような空気が流れ始めるが、そんなことは気にしていられない。大体俺からすれば、しらけること自体おかしいのだ。場の空気を落ち着かせたのだから感謝されてもいいだろう。

「嬉しいです。リインもショウさんのことは好きですよ。理論上、ショウさんとのユニゾンも問題ないそうなので、マイスターはやての許可があればいつでも力になります!」

 流れ的に聞き流しそうになったが、今
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