アインクラッド編〜頂に立つ存在〜
第五話 フロアボスとの戦い
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り下ろし攻撃を放とうとする。それをソレイユは切り上げ向かいうち、刃が交えるとともにボスフロアに金属音特有の甲高い音が響きあう。激しく散りあう火花。
その時、ギンッという音とともに悪魔が持っていた武器が砕けた。その信じられない光景に誰もが絶句しているとソレイユがキリトに向かって叫んだ。
「キリトッ!!」
「!!」
その声に反応して、キリトがラッシュを開始する。
「うおおおおおおあああ!!」
キリトの二刀が流れる星のように次々と攻撃を繰り出していく。ソレイユはラッシュに参加せず抜刀の構えでひたすら待ち続けている。甲高い効果音が立て続けに唸り、星屑のように飛び散る白光が空間を灼く。そして、キリトの隠し技、エクストラスキル≪二刀流≫の上位剣技≪スターバースト・ストリーム≫の連続十六連撃が終わる。それでも体力を削りきることは不可能だった。
そこへソレイユがキリトに向かって再び叫ぶ。
「下がれッ!!」
その言葉に従い大きく下がるキリト。近くに目標を失った悪魔は対峙するプレイヤーの中で比較的近くにいた居合いの構えをとっているソレイユに向かって突進していく。
それを見た一同が何かを叫ぼうとしたが、それより早くソレイユの落ち着いた澄んだ声が響いた。
「終わりだ」
その声が響くと同時に鯉口をきった。その瞬間、黄金色の軌跡を描いた斬撃が悪魔の体を斬りつけ、悪魔の体力ゲージをゼロにした。
「ゴァァァァァァァァァ!!」
という悪魔の絶叫が響き、輝くかけらとなって爆散した。
ソレイユは深い溜息を吐き、右手で髪をかきあげながら振り向く。その顔には疲労が見て取れた。ある程度キリトたちに近づくと勢いよく座り込んだ。
キリトのほうを見てみると、キリトは剣を鞘に収めると意識を手放し寝っ転がっていた。
◆
「だ、だいじょうぶ!?」
「ああ、何とかな」
ソレイユはダメージらしいダメージは受けていないので、精神的な疲労を受けているだけである。そのため、回復に使うポーションも今は役に立たない。それに気づき何もできない自分を責めるようなルナを見てソレイユはルナの腰に手を回し引き寄せる。
「ち、ちょっ!!」
「わりぃ。少しの間だけこのままでいさせてくれ」
初めは抵抗していたルナだったが、ソレイユの言葉を聞いておとなしくなる。それから少しの間だけ二人は抱き合ったままだった。幸い倒れたキリトが心配で全員そっちのほうを向いていたため二人が抱き合っている姿を見られることはなかった。
「キリト君!キリト君ってば!!」
悲鳴にも似た叫びでアスナがなかなか目を覚まさないキリトを呼んでいる。しかし、その叫びに呼び戻され、キリトの意識が覚醒する。無謀なボス戦が終わり、一同はボス部屋で休憩をしていた
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