第十話 一戸大尉!日舞は日本起源!その九
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「作者はな」
「あいつは酷い奴でしたけれどね」
「作者が実際にそのライダー観て自分そっくりの性格だって思ったんですよね」
「これまで読んだり観たどの作品のキャラよりも自分に似てるって」
「リアルでもいなかったって」
「そこまで歪んでいるからな」
それで、というのだ。
「この作品の作者は森鴎外以下だ」
「夏目漱石ですら愛嬌がある様に思える森鴎外よりもですね」
「酷い奴ですね」
夏目漱石も夏目漱石で問題があった、被害妄想でヒステリックだったと言われている。我が子をステッキで殴り回したことがあるというから今ではDV親になるだろう。
「そしてその作者がこの作品書いてるんですね」
「それも適当に」
「これから一体どうなるか」
「それがですね」
「わからないんですね」
「先の展開は考えていない」
それも何一つとしてだ。
「プロットは書いてあるがな」
「けれどこの作者プロット普通に変えますよ」
「八条学園怪異譚だって四話から展開変えてますよ」
「最初はいじめものにする予定が急に変わったんですよね」
「いじめもの前に書いたしその時精神的に疲れてて」
「もう嫌になるからでしたね」
「路線変更したんでしたね」
そうして学園妖怪ものになった、今明かされる衝撃の事実である。
「そうしたいい加減な奴なんですね、作者」
「しょうがない奴ですね」
「性格悪いし適当だし」
「そりゃ嫌われますよ」
「全くだ、私もそう思う」
悪田部にしてもとだ、彼は二人に返した。
「しかし作者は作者だ」
「作者がいないと作品成り立たないんですね」
「結局は」
「作者が死ぬか書く気をなくせば作品は終わりだ」
「夏目漱石の明暗も作者死去で終わってます」
「太宰治のグッドバイもですね」
一説にはもうグッドバイは書き終える気がなかったという。人間失格を書いてもう太宰はこの世に思うことがなくなっていたというのだ。
「あと手塚治虫のネオ=ファウストやルードヴィッヒ=Bも」
「他にも探せば一杯ありますね」
作者死去や書く気がなくなった、書くことが出来なくなった等様々な作者の都合で未完となってしまった作品はだ。
「未完の作品は辛いですよ」
「やっぱり作品は終わってくれないと」
「キャラクターも困りますし」
「物語は終わってこそすっきりしますから」
「だから某江口寿史さんみたいな人は」
「困りますよね」
一応『某』である、これでいいだろう。
「白い鰐がどうとかでそれっきりとか」
「終わらせてくれっていうんですよ」
「しかもアニメでもそれですから」
「挙句には週一ページの連載も未完にして」
「もう未完が芸になってる人って」
「キャラクターとしては困りますよ」
「この作者も連載中断している作品があるがな」
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