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101番目の舶ィ語
第十二話。悪魔召喚士キンジ?ドキドキ添い寝は命懸け??
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出そうになる。

(コイツ、何か知ってるのか?
いつからだ??
一体いつから彼女は解っていたんだ。
俺が抱えている問題に……)

「……何もなかった、ぞ」

内心では動揺しながら、しかし表面上は何もないかのように振舞って俺はそう返事をした。

「……そうですか。変な質問してすみません。
すぐに下りてきてくださいね、ご飯冷めてしまいます」

「ああ」

彼女がドアの前から去っていく気配を感じつつ、俺は考えもしなかった可能性を考える。
もしかしたら俺や一之江を狙う『ロア喰い』の正体はキリカや詩穂先輩ではなく、『魔女』の標的(ターゲット)になっている俺にもっとも近い人物で、すぐ側にいる存在……従姉妹の須藤理亜ではないのか、という事を。

2010年5月12日。午後23時50分。


家族で夕飯を取った後、俺はインターネットで『花子さん』や『魔女』について検索してみた。
どちらも大量にヒットするし、かなり詳しい情報もたくさん見つかる。
書籍や映画もあったりするくらいにメジャーな都市伝説だと解る。
それと似たような噂の『トイレの花子さん』が一文字の出身校から、消えている……
これはどういう事なんだろうか?

「……解らん。明日一之江と相談してみるか」

理亜の事もその時聞いてみよう。
そう思った俺はベッドに寝転がりながら、Dフォンの一つをカチカチと弄った。
このDフォンだが、何気に『8番目のセカイ』に繋がらないのだ。
それも2台ともな。本当に初期不良なのかもな。
その辺りの事も一之江に相談してみるか。

「あの時は『人形』を読み取ったから……一之江に繋がったんだよな」

俺とアイツにはそういう『因果』と呼ばれる縁があったという事なんだが、そう考えると俺と『花子さん』には縁がなかったという事にもなる。
それならそれで別のコードを探すっていう流れになるからいいっちゃいいんだが……などと考えながらDフォンを弄っていると、データフォルダにヤシロちゃんと会った日に、あの時撮った人形の写真が残っていた。

「ああ、ここに記録されるのか」

写真に写っているのは、校門にひっそりと佇む、寂しそうな人形の姿。

「これが一之江とはなあ……」

正確には、一之江のロア『メリーズドール』の『コード』だが。
とてもこの人形と一之江が同一人物だとは思えない。
一之江の印象は、クールな無口お嬢様からクールな面白毒吐き娘へとその印象は変わっているからな、俺の中では。

なんの気なしに、そのデータを読み込んでみる。
と、その時。




ピロピロリーン♪






Dフォンから軽快な音がなった瞬間。
俺は背後から恐ろしく冷たい気配を感じ取った。
直後、Dフォンが熱く
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