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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第64話 父として
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た瞬間、ぶつかった勢いを反動にして、クレインに向かって行く零治。
「ディストーションアタック!!」
フィールドを張って、再び突貫した。
「そうだね、そう来ると思ったよ」
「うぐっ!?」
またも再び現れた魔力の槍が零治を貫く。フィールドを貫き、完全に勢いを殺して、零治を持ち上げる。
『零治………!!』
ユニゾンによって痛みがフィードバックされるアギトも痛みに耐えながら零治を心配する。
「ふん………最後はこんな幕引きか………」
「………だが、無駄じゃ無かったよ…クレイン………」
そう呟いた瞬間、零治を持ち上げた槍が一斉に折られ、地面に落ちた。ブラックサレナもそれと同時に解除されてしまった。
「桐谷か………」
「零治、助かった。お蔭でクレインの秘密が何となく分かった。………その上で言うと現状を打開する策が思い浮かばない」
「そうか………」
「怪我は?」
「脇腹を少々抉られたのと両足が装甲を貫いて怪我をしたくらいか………」
「これを」
そう言って、桐谷は小さな機器を取り出した。
「なんだこれ?」
「簡易救急キット。使い捨てだがそれくらいの傷ならなんとかなるだろう」
「こんなのがあるのか………」
そう言って零治は機器を起動させた。
「!?」
「悪いなクレイン、攻守交代だ」
「私は構わないよ。時間まで君たちを足止め出来れば良いのだから。……だが君に戦う手段はあるのかい?」
「心配無用だ、セレン、セットアップ」
セレンを起動し、右腕のミズチブレード、左腕にバリアーと桐谷のいつもの戦闘スタイルになった。
「来たね、聖王器ブランバルジェ」
「ブランバルジェ?何を言っている、これは俺のデバイスのセレンだぞ?」
「これは驚いた!!まさか自分の使っていたデバイスの事も知らないとは!!………だったら面倒な事になる前にすぐに終わらせよう!!」
そう言うとクレインは右手を少し上げる動作をした。
「くっ!?」
しかし正面からクレインを見ていた事、そして警戒していた桐谷は自分の足元から現れた魔力の槍を間一髪避けた。
「読まれた!?」
「悪いがただ休んでいた訳じゃない!!地斬疾空刀!!」
右手の刃を前に展開しそれを振り下ろすことで地面を抉る衝撃波を発生させた。
「甘いよ」
だが不意を突かれた形で攻撃されたクレインだが対応は冷静だった。フォースフィールドを展開し桐谷の攻撃を防いだ。
「はああ!!」
しかし桐谷もそれは当然分かっていた。クロスレンジに持ち込み自身の拳でクレインに殴りかかる。
「そんな攻撃など………!!」
反撃しようとするクレインだが桐谷の連撃がそれを阻む。
「そんな攻撃では私にはダメージを……
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