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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第64話 父として
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出来ただろう………それなのに何故なんだ?)
再びこの場、この部屋全体を含めてクレインの行動を振り返ってみる。
(そもそもここへはクレインが俺達を呼び出した事から始まった。今まで全く姿を見せなかったクレインが自ら呼び出すなんてよくよく考えたら信じられない………)
思えばこの場所自体も普通の場所なのかも怪しい。AMFが使われている様子もなく至って普通の部屋だ。バリアアーマーは対AMF戦も考慮して製作されている。様々なデータを利用しているクレインも同じ筈だ。
(だったらAMFを展開して戦った方がはるかに楽な筈だ。零治はまだブラックサレナがあるが、俺にはもうバリアアーマーがない。零治に対してもブラックサレナを破壊すれば後はバリアジャケットのラグナルフォーム。………使わないメリットが分からない)
そう考えながら地面を見てみる。
(やはりこの部屋に秘密があるのか………?)
「喰らえ!!」
距離を取ったことで遠距離からの射撃で攻撃を始める零治。
ハンドガンを展開し、腰のレールガンと共に攻撃を繰り返す。
「無駄だよ」
しかし零治の攻撃は一切通らない。更に距離も予想以上に取れず、フォースフィールドを展開して少しの距離も徐々に縮めていく。
「分かっているさ。だがこうやってフィールドを長時間展開し続ければ近いうちに限界がくるだろ?ここまで強力なバリアーなら当然負担も大きい筈」
「そうだね、だけどその対策を私が忘れてると思うかい?」
『対策………?魔力に関して何かあるのか?』
桐谷はそう思いながら零治達の戦闘から目を離さない。
『零治、やっぱり!!』
「いい!!撃ち続けろ!!」
アギトの言葉を一蹴し、なおも下がりながら連射を続ける。
「それでいい、もう少し保たせてくれ………」
互いに意思疎通をしたわけでは無いのだが、互いの事を考えた行動をとる2人。
「無駄だよ」
そんな2人の考えなど気づかぬまま、クレインはゆっくりと零治を追い詰めていく。
『零治、どうするつもり?』
『エリスの言う通りよ、このままじゃ逃げ場が無いわよ?』
「………少し無理をする、相手が近づいて来たら突貫するぞ」
もう背中に壁が迫っている中、零治は勝負に出る。
先ほどの攻撃が頭に残る中、今度はクロスレンジからのディストーションアタックをしようと考えた。
『零治!?さっきの攻撃が!!』
「それでもやる、それにどうせ逃げ場が無いんだ、今度は転移する暇も与えてくれないだろう………だったらこれしか手が無いだろ?」
『だけど………』
アギトは納得していないが、最早悩んでいる時間は無かった。
ドン!
『零治、壁が!!』
「みんな、行くぞ………!!」
壁に付い
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