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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第64話 父として
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ンは完全に破壊され、全ての砲撃がヴィヴィオへと集中した。
「くっ……あのバカ………!!」
激しい爆風と爆音のすぐ近くでバルトが呟く。
一発であれほど苦しそうだったのにそれを4発。
「だが絶対に無駄にはしない………!!」
レリックだけを破壊する為の出力調整。どれ位なのかと言う目安は無く、全てバルト次第だった。
「レリック自体は弱い魔力に反応するほど敏感なロストロギア。………って事は一時停止させればそれほど頑丈じゃないだろう………」
果たしてバルトの予想通りなのかも分からない。最悪の状況は考えず常に前向きに自分を鼓舞する。
「………よし、行くぞ!!」
なのはの砲撃のタイミングを見計らい、バルバドスを待機状態にして駆け出した………
「っ!?」
「やっとダメージが通ったかな?関節や装甲の継ぎ目から吹き出る炎では守れないみたいだね」
クロスレンジでの攻防が続く中、とうとうクレインの攻撃が肩に通った。
今までは何とか凌いできたがそれももう限界だろう。
「この!!」
両腰のレールガンで弾速の速い魔力弾を発射するが、向きがほぼ固定されるため、ほぼ引っ付いている状態でないと、横にステップされるだけで簡単に避けられてしまう。
『だけどそれでいい!!』
アギトが力強く言ったようにクレインが少しでも距離を離れてくれればよかった。
『ジャンプ!!』
普段なら硬直時間があるため、主に移動の際に使っていたボソンジャンプだが、今の状態で距離を取るにはこれしかなかった。
「っ!!転移か!!」
少し離れた隙に行った零治の行動に慌てて距離を詰めようとしたが、その直前で目の前から消えてしまった。
「逃げられたか………だが………」
(ん!?クレイン、一体何を………)
遠くからクレインの動きを観察していた桐谷はクレインのある動作に気が付いた。
(右手の指で何かを操作している?)
展開していた武器を消して両腕を下ろし、全身の力を抜いて、何かを感じ取ろうとしている様にも見えるクレイン。しかしその右手の指だけは何かを操作しているかのように高速で動いていた。
そんな事を感じながらその直後、消えた零治がクレインから離れた場所に現れた。
「そこか…………」
(なっ!?)
なんとクレインは零治が現れるよりもワンテンポ早く零治の場所へと駆け出していた。
「まさか………計算していたとでも言うのか………?」
指の動作以外は不審な点は見当たらなかった。強いて言えばその場から動かなくなった事だけだ。
(うん?動かない………?何故だ?あれだけの動作なら武器展開を解けば動きながらでも
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